【ゆきラボ】選挙直前。悲しくても怖くても共に前を向こうとする人たち
こんにちは!ドイツの日常コラム「ゆきラボ」です。年明けから始まったドイツ議会総選挙戦も、いよいよ終盤。今度の日曜日、2月23日には投票日を迎えます。
イメージ https://www.photo-ac.com/
ドイツには「日曜日の質問」という息の長い世論調査があって、「もし今度の日曜日が連邦議会選挙だったら、どこに入れますか?」という質問を、複数の調査機関が定期的に行っています。選挙期間中であってもなくても、政界で大きな動きがあってもなくても、ずっと採られ続けているデータです。
最新の「日曜日の質問」では、今の最大野党であるキリスト教民主同盟(CDU)に入れると答えた人が最も多く30%。多くの難民を受け入れたメルケル前首相を輩出した党ですが、このところは、難民や移民に対して強硬的な政策を進めようとしていることで物議を醸しています。次いで極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が2位に。現与党のSPD(ドイツ民主社会党)、Grüne(緑の党)が3位、4位に続きます。
明らかに怒りを持って破かれ、落書きをされたCDUのポスター。1933はヒトラーが政権に就いた年
2月10日のゆきラボでは、CDUとAfDに反対する大規模なデモが全国各地で開催されたことをご紹介しました。怒りのデモの大きさを見ると、これはきっとCDUとAfDの支持が減って他党が増えるのではないかと予想していましたが、「日曜日の質問」の数字は特に変わらないのにちょっと拍子抜けした感じです。一般に「ドイツの有権者はその時々の世間の流れで簡単に支持政党を変えることはない」とか「政治家ではなく政策重視で投票する」と聞いたことがあるのですが、とはいえこんなにもブレないものか、このままCDUとAfDが1位、2位で選挙が終わってしまうのか、と複雑な思いで見ています。
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