【育成論】夏の過ごし方を改めて考えてみよう。やればやるほど成長するという幻想から逃れるためには?
▼ 夏が過ぎて…
7月26日~28日 能登被災地の子どもたちフライブルク訪問の受け入れ
7月29日~31日 ドイツ国際コーチ会議@ヴュルツブルク
8月01日~19日 日本一時帰国
8月20日~28日 ドイツ/オランダサッカーグラスルーツ指導者研修アテンド
例年忙しく活動している夏だけど、今夏はいつも以上に盛りだくさん。ドイツ国際コーチ会議が開催されたビュルツブルクには家族で行って、空いた時間に観光したり、プールに行ったりしましたし、ドイツ/オランダサッカーグラスルーツ指導者研修でも20日から23日までは家族みんながサポート。そんなわけでずっと一人だったわけではないですが、うちの子どもたちが8月24日から9月1日までサマーキャンプ参加とあって、気がつくと9月1日の晩ご飯が8月25日以来親子4人水入らずで食事をとったということに。
9月に入り夏休みはあと1週間。名残惜しさと最後最大限のだらだらを満喫すべく、子どもたちはどんな毎日を過ごすのでしょう。子どもたちが大きくなると、彼らだけの活動も増えますし、家族での時間もなかなか取れなくなるかもしれませんが、どんなに忙しくてもどこまで家族で過ごす時間というのはこれからもみんなで作り続けていきたいなと思うばかり。
1か月強、移動の毎日ということもあり、執筆活動はかなり限定的になっていました。フッスバルラボでの記事アップの頻度も少なめにさせてもらいましたし、既存メディアへの執筆もさすがにほとんど対応できず。国際コーチ会議や一時帰国での活動、そしてドイツ/オランダサッカーグラスルーツ指導者研修のなかで、新しいインスピレーションをもらえる話を色々聞けたりしたので、今月からまた執筆業の方も精力的に取り組んでいきたいと思います。
そして、7月26日に能登の子どもたちとサッカー交流をしたのを最後に夏休みに入っていたU15トレーニングも今日から再開。とはいえ、まだまだ休暇先にいる子どもたちも多く、今週はまだまだ試運転モードですが、久しぶりに子どもたちに会えるのが何より楽しみです。例年のようにみんなぐっと成長した姿を見せてくれることでしょう。
夏休みに適切に休んで、思いっきり外遊びをして、友達や家族との時間を満喫して、自分の時間を楽しんで、というゆったり過ごした日々がもたらすものは、やみくもに練習にばかり明け暮れる毎日よりも大きいのですから。
ここから今回の本題に入っていきたいと思います。

こんなところでトレーニングだったらあり?
▼ 夏の活動における是非
夏休みは休み。
とはいえ日本における夏の活動はなかなか減らない。そうは言う僕だって、夏のオフを利用して日本で活動をしている以上、やっていることに矛盾を感じないわけではない。それでも実際に現地に足を運んで、子どもたちの健全な成長のために何が大事で、何に気をつけなければならないのかを伝えられる機会をまずは大事にしていきたい。
・夏を乗り越えたものだけが成長する
・他の子が遊んでいるときが勝負
・毎日の努力が成長には不可欠
・我慢の先に成長がある
そんな声を今でもよく耳にする。でもそれが変な縛りになっていないだろうか?いや、努力することの大切さを否定しているわけではない。苦しさを乗り越えた先に成長があるのも間違っていない。でもその頻度ややり方があまりにも子どもたちにとってストレスやプレッシャーという負荷になっていたら、取り組んでいる実働時間の割に成長が芳しくないという事実がそこに待っている。
毎日炎天下で必死にトレーニングをし続けることで成長もする。長時間練習に耐え続けることでも成長はする。
でもその成長線はどれほどの傾斜をたどっているだろう?
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