【きちルポ】1部16位と2部3位の入れ替え戦はフェアじゃない?入れ替えプレーオフについて考察してみた
▼ 1部有利な入れ替え戦
入れ替え戦の最適な形ってなんだろう?
そんなことをスタジアム考えていた。レギュラーシーズン終了後に1部16位が2部3位と、2部16位が3部3位と対戦するレギュレーション。3部では昇格圏を持たないSCフライブルクU23が2位でフィニッシュしたため、4位のビースバーデンが入れ替え戦出場権を手にした。
今回、1部16位シュツットガルト対2部3位ハンブルガーSVを2戦とも、そして2部16位ビーレフェルト対3部4位のビースバーデンと、入れ替え戦4試合のうち3試合を現地取材した。レギュラーシーズンとは違うひりひりとした空気感で行われる試合は、やはり独特なものがある。
シュツットガルト対ハンブルガーSVという、オールドファンにはたまらない古豪対決が実現したわけで、注目度も高かった。どちらもかつてはチャンピオンズリーグに出場していたクラブだ。どちらのクラブからもドイツ代表選手が数多く輩出されている。
僕が初めてCL取材で訪れたのがシュツットガルト対バルセロナだったことを思い出す。あれは2007年10月2日。シュツットガルトにはマリオ・ゴメス、カカオ、サミ・ケディラが活躍し、バルセロナの3トップはロナウジーニョ、ティエリ・アンリ、そしてリオネル・メッシ、中盤トリオはシャビ、アンドレア・イニエスタ、デコだった。まばゆいばかりのスター選手ばかりだから、記者席から興奮気味に試合を追っていたのもしかたない。
ちなみにロナウジーニョと交代で終盤ピッチに現れたのはボージャン・クルキッチ。まだまだ輝かしい未来が描かれていたころだろう。メッシの次のスター選手として期待されていた時期だった。だが資質だけではブレイクはしない。悲しいけど、それが現実なのだ。
そんな華々しい世界にいたはずのシュツットガルトが転落し出したのはいつのことだろう。2000年代はUEFAカップ、CL出場権争いが定位置だったし、07-08シーズンにはリーグ優勝も果たしている。調子が悪いシーズンはあっても一桁順位。
ただ2010-11シーズンに12位で終えると翌シーズンは6位フィニッシュも、そこから戦績が終始不安定になる。12位➟15位➟14位➟17位で2部降格。当時、岡崎慎司と酒井高徳は苦しい時代に苦しい立場に立ったりで大変だったことだろう。
(残り 2438文字/全文: 3396文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ