中野吉之伴フッスバルラボ

【今年の抱負】昨年果たした《現状維持》の上で今年の目標は《変化》。サッカーの中だけで動くのではなく、他のスポーツや活動にも関わっていこう

▼ 今年の抱負を考えてみよう

あけましておめでとうございます。無事に健康にドイツで新年を迎えることができました。それが何よりですね。

さて今年最初のコラムになります。

一年の計は元旦にあり。

2022年、どんなことができるかな?どんな自分でありたいかな?そんなことをぼんやり考えながら家族と一緒に快晴の公園を散歩してきました。

そんな僕が今思い描いている抱負は《変化》

昨年の目標は《現状維持》でした。

それまで柱だった「指導者としての活動」「ライターとしての活動」「日本での活動」が全くできなくなったり、相当の制限がかかっていたのですから、自分の働き方、暮らし方、関わり方と向き合って、ポジティブな意味でコロナ禍前までできていたことができるような状況を作り出す、あるいはそれに代わるものを新たに生み出すことへのチャレンジしたいというふうに思っていました。

いろんな目標を立てては立ち向かってうまくできたこともあれば、全くできないまま終わったこともあります。手ごたえを感じていたのに立ち消えとなったプロジェクトだってたくさんあるし、思わぬところから面白いチャンスをいただけたりというのもありました。

ちょっとそのあたりを振り返ってみたいと思います。

①SCフライブルクとの活動

地元小学生対象のフニーニョ活動で指導者をやる予定が、コロナの影響で結局一度も実現できず。こればっかりはしょうがないです。ただ、U12チームで研修を受けることができたのは大きかったです。若い指導者が増えてきた中で、小学生年代までのエクスパートであるヨアヒム・エブレと様々なディスカッションをさせてもらったのは、間違いなく僕にとって大事な指針となりました。

②フライブルガーFCとの活動

12月になるまではおおよそイメージ通りのことができていたんですね。プロジェクトチームでクラブ育成コンセプト作りに関わっていたし、U12監督になって、U8-11の統括スタッフとしての活動も少なからずできていましたから。

ただ11月になった段階で急に統括スタッフから外されて、12月になって今度は監督も外されて。

クラブが選んだ道だから一指導者の力ではどうすることもできないわけで。だからといってクラブが選ぼうとする道に納得がいかないし、間違っていると今でも僕は思っているので、自分を押し殺してまで一緒にやっていくことは結局できなかったと思います。そう受け止めています。

③SVホッホドルフとの活動

週1練習で手伝うはずだったU19では監督としてガッツリ関わることになり、シーズン序盤はチームビルディングで難しいところもありましたが、11月に一度徹底的にミーティングでお互いの気持ちをぶつけ合った後は好転。方向性をうまくつけることができて、いい感触で冬休みに入れました。

第3コーチとしてお手伝いしているU15では選手が怪我したり、病気したり、単純にモチベーションをなくしたりで苦労もしましたが、最後のリーグ戦でものすごくいい試合をしてくれて。1歳年上チームでプレーしている長男もその試合で素晴らしいプレーの連続でジーンとしてました。少しはお手伝いできたかな。

あ、小さな街クラブながら自分たちにあった育成コンセプトを作ろうというプロジェクトがスタートしたのは大きな収穫。ここでは中心人物としてガッツリ絡めています。

④ライターとしての活動

夏以降はだいぶ現地取材をすることができて本当に良かったです。やっぱりスタジアムでファンの反応がある中で試合が行われるというのは最高。ミックスゾーンで選手取材も数は少なかったものの、何度かすることができてよかったです。

また監督会見で直接ドイツ語で質問をぶつけるというのは僕以外の日本人であまりやっていないと思うので、いろんな反応を見聞きすることができたのは刺激的でしたね。

リモートを使って日本にいる人にインタビューという可能性を見出せたのも大きいですね。横浜FCスベント・ブローダーセン選手へのインタビュー記事は結構反響があったと思います。自分なりのアプローチを作り出せた手ごたえがあります。

⑤WEB講習会・対談

湯浅健二、クラウス・パプスト、池上正、モラス雅樹、片山和総、一場哲宏、五勝出拳一、幸野健一、ニルス・ヘンケル、益子直美、仲山達也、濱吉正則。(順不同)

おかげさまで多くの著名人の方と対談をすることができました。ニッチなテーマもありましたが、毎回多くの方のご参加いただけ、熱心にディスカッションをすることができて本当にうれしかったです。

⑥フッスバルラボ

昨年一年間の人気有料記事の傾向を探ると、高校サッカーや幼稚園全国大会の是非だったりという育成やグラスルーツに関する記事への注目度がやっぱり高かった一方で、ミヒャエル・スキッベやクリスティアン・シュトライヒ監督に関する記事も結構読んでいただけたのはうれしかったですね。

会員限定の交流会も定期的に開催でき、会員さん同士がリアルでお会いして、新しい活動が生まれたりというのはうれしいニュース。

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