中野吉之伴フッスバルラボ

【ドイツ便り】今週のブンデス日本人全選手チェック!ピックアップとして堂安律と奥川雅也のインタビュー抄訳をご紹介!

▼ 1部:21節

【フランクフルト:10勝9分2敗 43得点29失点 3位】
対 ケルン 2-0 〇
★ 鎌田大地/20試合出場
トップ下2枚の一角でスタメン出場。決定機に絡む場面が多く、自身も惜しいシュートが3本もあったので1点は決めたかった。先制点の場面ではエリック・ドュルムのシュートが当たったこぼれ球が、アンドレ・シルバの足元へ転がりアシストを記録。意図的なプレーだったかはわからないが、あの局面であの位置にいたことがそれよりも重要。82分までプレー。

★ 長谷部誠/17試合出場
アンカーでフル出場。ミスパスわずかに3回。正確で適切なスピードで送られた長谷部のパスから味方の攻撃はどんどん加速度をあげていく。ゴール前へ好クロスを送ったり、自身もペナルティエリア内へ侵入していくシーンもありとピッチの上を躍動。ケルン選手がカウンターから抜け出そうとした場面で猛ダッシュからここしかないというタイミングで仕掛けたタックルは本当に素晴らしかった。

【ウニオン・ベルリン:7勝9分5分 34得点25失点 8位】
対 シャルケ 0-0 △
★ 遠藤渓太/7試合出場
メンバー入りも出場機会はなし。ウニオンは最下位シャルケと引き分け。直近5試合連続で勝ちがなく攻撃陣にテコ入れが必要になってきているので、次節出場チャンスは来るかもしれない。エースFWマックス・クルーゼが復帰間際なので、インパクトあるプレーを見せてアピールしたいところだが。

【シュツットガルト:6勝8分7敗 38得点35失点 10位】
対 ヘルタベルリン 1-1 △
★ 遠藤航/21試合出場
アンカーでフル出場。走行距離、ボールコンタクト数、パス成功率という基本データは相変わらず高い。相手を押し込んでいた前半は攻撃面で何度もチャンスメイク。18分にはカライジッチとのワンツーパスからペナルティエリア内へ上手く抜け出し左足シュート。40分、相手陣内でボールを奪取すると柔らかいループパスをFWカライジッチに通す。シュツットガルトは前半合ったチャンスを決めきれなかったことで後半の反撃を許してしまったのは痛かった。

【ブレーメン:5勝8分7敗 24得点27失点 11位】
対 フライブルク 0-0 △
★ 大迫勇也/15試合出場
80分からMFメーバルトと交代で出場。右インサイドハーフに入る。試合の流れとして後半はフライブルクに押されていた時間帯での出場となったため、守備バランスを壊さず、攻撃ではボールを収めて起点となる動きが求められていた。試合終了間際に左サイドからのクロスにヘディングで合わせようとしたが、相手DFにポジションを抑えられていた。今の起用法が続く限り大迫は辛抱強くこぼれてくるワンチャンスを待ち、そのチャンスを決めきる準備をし続けることが大切なのだろう。

【ビーレフェルト:5勝3分12敗 18得点35失点 16位】
対 バイエルン 3-3 △
★ 堂安律/21試合出場
開幕から21試合連続スタメン出場。王者バイエルン相手に引き分けたのは昇格組ビーレフェルトにとって大金星以上の金星。堂安は右サイドMFとして対面のカナダ代表アルフォンソ・ディビスと何度もマッチアップ。裏に抜けられそうな場面でも相手の驚異的なフィジカル能力で追い越されたりもしたが、足元へ上手くボールを受けた際には瞬間的な動きの変化でディビスを抜き去る場面もあった。それだけに負傷交代は悔やまれる。

★ 奥川雅也/0試合
移籍後最初の試合となるはずだったブレーメン戦が豪雪で延期となったため、このバイエルン戦が新加入後最初の試合に。早速デビューとはいかなかったが、チームは得点力が早急に求められているため奥川にかかる期待も大きい。バイエルン戦では同じく新加入のミヒェル・フラプがスタメンデビューで鮮烈なゴールを決めているだけに、奥川もあとに続いてほしい。

▼ 2部21節
【ハノーファー:10勝3分8敗 31得点22失点 6位】
対 パーダーボルン 0-0 △
★ 原口元気/21試合
トップ下でフル出場。股関節周辺に違和感を訴え直前まで出場が危ぶまれていたが無事に出場。中盤で攻守をつなぐ存在としてチームをけん引したが、最後まで相手ゴールをこじ開けることができなかった。

★ 室屋成/20試合
右サイドバックでフル出場。この日も攻守両面に走り回った。対面には相手のキープレーヤーであるアントビ・デジャイがいながら、何度もタイミングよく攻撃へと切り替え、チャンスメイクにからもうとしていた。47分には高精度のパスをFWドゥクシュに通しただけに、ゴールへ結び付けてもらいたかったところだろう。

【デュッセルドルフ:9勝6分6敗 29得点27失点 7位】
対 レーゲンスブルク 1-1 △
★ アペルカンプ真大/14試合出場
太もも裏の肉離れで戦線離脱中。負傷欠場している4試合でチームは未勝利だけに復帰が待ち遠し。ようやくチーム練習へ合流し、次節出場が期待されている。

【ザンクトパウリ:6勝7分8敗 33得点38失点 13位】
対 ニュルンベルク 2-1 〇
★ 宮市亮/0試合出場
膝の負傷からの復帰を目指しリハビリ中。チームは3連勝で13位に浮上している。

▼ 今週のピックアップ!:堂安律

ウーベ・ノイハウス監督はチームベストFWについてこう評価を口にしている。

「1対1の状況でうまく対処することができる選手だ」

南ドイツ新聞は「堂安は素晴らしいドリブラーだ。シュツットガルトに3-0で勝利した試合では1ゴール1アシストに加え、何度も1対1の状況を突破しチャンスメイクに貢献。PSVアイントホーフェンからレンタル移籍中の堂安には550万ユーロでの買取オプションがついているわけだが、今季ここまで3得点3アシストをマークし、クラブの残留争いにおいてますます重要な役割を担う選手になってきている」と高い評価の記事を書いていた。

(※ 次ページではビーレフェルトの地元紙ノイエ・ヴェルトフェリッシェに掲載されていた堂安と奥川へのインタビュー抄訳を掲載)

(残り 2261文字/全文: 4667文字)

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