Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

「47都道府県・サッカー界全体にインテグリティを広げていきたい(JFA・田嶋会長)」2018インテグリティセミナーより(1)

10月17日(水)、東京都内でJFA(日本サッカー協会)・JSC(日本スポーツ振興センター)・Jリーグが「2018 インテグリティセミナー」を実施した。
今年で4回目を迎えるこのセミナーは、Jリーグ・Jクラブの組織ガバナンス向上によるスポーツインテグリティの確保を目的として行われている。

インテグリティ―について(J公式)
スポーツにおける「インテグリティ」とは、「スポーツが様々な脅威により欠けることなく、価値ある高潔な状態」を指します。

セミナーには、Jリーグ各クラブ(※レノファ山口は当日試合開催のため欠席)のコンプライアンスオフィサーを中心に、Jリーグや百年構想クラブの関係者など88名が参加。このうち開会の挨拶、JリーグやJクラブのコンプライアンス体制の現状についての講演などの一部がメディアに公開された。

今回から数回に分けて、メディアに公開された挨拶や講演の内容ついてお届けします。

●公益財団法人 日本サッカー協会 田嶋幸三会長
「まず始める前に、ロシアワールドカップからアジア大会、そして昨日の日本代表の試合(ウルグアイ戦)と、Jリーグの皆さんにご協力いただき、(日本代表も)順調にチーム作りが進んでいます。本当にありがとうございます。
日本代表とJリーグは両輪の関係だと常々申し上げていますが、皆さんのご協力なくしてできるものだと思っています。これからもご協力していただければと思います。そして必ずしもいい時ばかりではないと思います。それは皆さんのクラブと同じかと思いますが、いい時悪い時あると思いますが、お互いにサポートしあえればと思います。村井チェアマンとしっかりと手を取り合って、日本サッカー界の発展に尽くしていきたいと思います。

今回第4回を迎えたセミナーですが、これはJリーグと共同とやっております。今本当にJリーグが中心となってこのセミナーが展開されています。
当初、インテグリティセミナーという中で、八百長とかそういったものが大きなウェイトがありましたがこれはリーグを健全にやっていくために、ますますやっていかないといけないことです。

ただ皆さんご存知の通り、昨今のスポーツ団体の様々な問題やガバナンス、そういう問題は、本当に何かあれば日本中がすぐに食いつくというそういう現状となっています。Jリーグで起こった問題、47都道府県協会で起こった問題、アマチュアで起こった問題、コーチ、レフェリーで起こった問題、どこが問題を起こしても「サッカー界はね…」と言われてしまうわけです。アマチュアのことだから、Jリーグのことだから、代表のことだから…ということでは済まないことは間違いありません。そういう意味でも、このように協力してやること、そして私たちサッカー協会も、47都道府県、レフェリーやコーチや選手たちといった関わるすべての関わる人たちにこのようなセミナーをやっていかないといけないと痛感しています。

インテグリティという言葉の訳は-誠実性・高潔性-こういった意味ですけど、日本人は割とそこが受け入れません。もちろん他の国よりは多いなと思いますが、ちょっと緩めるとずれていってしまう。これはもう間違いないことだと思います。その嵩が緩まないように、毎年定期的にこういったセミナーをすること、ガバナンスの問題や事務的な問題など、様々な問題を起こらないようにしていかないといけません。改めて日本サッカー協会にもそれが必要だと認識しています。この気持ちを47都道府県・サッカー界全体に(インテグリティを)広げていきたいと思います。

一つの表れとして、ロシアワールドカップ・ベルギー戦の後のロッカールームがすごく綺麗にして帰ったことがありました。単純にその時に言ったからできたわけではありません。少年の時からそういった教育を受けている、家やクラブでそういいった教育を受けている。そういったことがあるからこそ、ああいうことが当たり前にできるんだと思います。そういったことを認識して、私たちはすべてのサッカー界にあのようなことを徹底させていくことが、将来のインテグリティを守っていくことにつながっていくことだと思っています。これからもぜひ協力してやっていければと思います。本日はよろしくお願いします」

(2)へ続く

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