「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1第9節 福岡-磐田】「雰囲気作っていただいて勝てない自分たちに情けなさを感じる」/長谷部茂利

2024明治安田生命J1リーグ 第9節
日時:2024年4月20日(土)15:03キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/6,254人
結果:アビスパ福岡 2-2 ジュビロ磐田
得点:[磐田]ジャーメイン良(30分、47分)[福岡]シャハブ ザヘディ(60分、78分)

◎長谷部茂利監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「前半と後半で勝利チームがそれぞれいたような、そんなゲームになってしまいました。失点のところはクロスから失点、磐田さんの長所を消すことができなかった。できた場面もありましたが、綺麗に2本取られているので、日程が詰まっている中とはいえ、自分自身のプラン、練習メニューのところ、練習不足というんですかね、そういうところに問題があったんじゃないかなというふうに感じています。選手にもそれを伝えました。でも終わりではなくて、また次に向かっていくために、そういうことを組み入れていくから修正していこうという話をしました。90分で考えると残念な結果。前半だけを考えると追い付いて勝点1を取れたというふうにも捉えられますが、ホームでこの雰囲気作っていただいて、勝てない自分たちに、悔しさと、情けなさと、そんな気持ちです」

Q:先日の松本戦もそうでしたけれど、強度とか切り替えの早さなどではアビスパが優っていたように思うのですが、けれど終わってみると先制点を取られている。この辺について、監督はどのようにご覧になられていますか?
「切り替えのところは前半は悪かったと思います。ボールの失い方が悪かったのでカウンターを受けて失点に繋がったと思うんですけれども、先ほど言ったクロスのところも大事ですけれども、その前のところ、切り替えのところは全体的には優っている、もしくは五分以上というのは意識していますし、選手たちはやれていると思うんですけれども、でも、そこではたして効果的な攻撃であったり厚みのある攻撃、もしくは守備のところもカウンターを受けないような切り替えはできていたでしょうか?多分できていないんですね。だから、激しく、よく走る、頑張る、一生懸命さとか、そういう活力みたいなものはあるんですけれども、本当にそれがボール一つに対して、どういうふうに自分たちが機能していくかとか、個人だったりグループのところはまだできてないというか足りないと思います。ですから、こういう結果になってしまう、そういうふうに捉えています」

Q:後半は確かに2点取ったんですけれども、ウェリントン選手が入るまではなかなかリズムが作れなかったというか、もっとシンプルにいってもいいのではないかという印象も持ちました。ウェリントン選手が入ってからは徹底されましたが、もう少し早く流れが変わっていればという想いもあります。
「今日のところで言うと、だいぶ早く交代でウェリントン入ったので、そう言われてしまうと、じゃぁ前半からかなという感じになってしまうんですけれども、それも自分たちの長所で、戦い方だと思います。ただ今日に関しては、相手の守備の仕方に対して、どう自分たちが攻撃をしていくかというところで、今日のスタメンがベストだと思ってスタートしましたし、後半もいくつかそういう形もありました。前半も失点するまでは良い形が何回かあって、点数が取れそうなチャンスになっていたと思うんですね。アタッキングサードに入っていたと思うんで、あそこで決めていれば、まったくゲームは変わったと思うんですが、決められない。自分たちがカウンターで決められてしまう。カウンター イコール ボールを失っているということなので、そこに問題があるよという話をハーフタイムにして、ただ自分たちが前半やろうとしていたことを、少ない数ですけどもチャンスになっていたこと イコール 練習してきたことをやってほしいということを話して、それをやりながら、少し自分たちの形をプラスアルファ、もしくは変えていくという、相手が嫌なプレーをするという意味では、自分たちの長所のもう一つの形、そこでウェリが入って、ウェリがが一つ起点になって得点が生まれるというのがありますけれども、ああいう形も自分たちの形なので、それが出たのかなと思います。
ただ、最初からそれ一辺倒ではなくて、そこから変えるときもありますし、逆もありますし、いくつか、7つも8つも自分たちは点数を取る形はないですけれども、3つぐらいの形で点数を取る形を作っていきたいというふうに考えているんですけれど、その中でウェリが入ったのは一つの形だと思います。それだけではJ1で戦っていけないの分かっているし、選手たちもそれだけでは納得いかないというか、充実しない、躍動できないので、その辺が今日のゲームで両方出たかなという、良さ悪さが出たかなと思います」

Q:岩崎選手をWBの位置に変えた意図を教えてください。
「前島がそこまで疲労はしていなかったと思うんですけれども、少しリズムを変えて、スピードのある岩崎を入れて彼の長所を引き出す。そこに違う選手が入って、ウェリントンが入ったんですけれども、そこにウェリントンを入れたかったというのもあります。シャハブを残しておきたかった。ツートップ気味に最後はなっていましたけれども、こちらの意図は1トップ、2シャドー、ウイングバックの配置を変えずに選手を入れたかったという狙いで、多少なりとも長所か出たんじゃないかなと思います」

Q:松本戦もそうでしたけれども、ボールを持たされる展開だとなかなか点が入りませんが、それを打開するためにはどんなことが必要でしょうか?
「松本戦もそうですけれども、今日もチャンスを、アタッキングサードに入っていく回数が当然増えるんで、そういう形があったと思うので、それを突き詰めていくということ。疑心暗鬼にプレーしてるようでは点数が取れないと思うので、もう少し本当の意味での共有を図って、選手たちと点数を取るところまで追求していきたいと、そういうふうに私はいつも思っているんですけれども、もしそういう疑ってかかっているようだと、それはうまくいかない。これまではそういうことがなかったからうまくいくことが多かったんですけれども、そこに少し、今日のところは前半、選手たちがちょっと何か気持ちが乗らないのか嫌なのか、こちらが話していることと少しテンションが違ったなという感覚は僕の中にあるんですけれど、それをハーフタイムにも伝えたところ、『そんなことないよ』『やれるよ』という感じでやってくれてはいたと思うんですけれども、その二つのプレーをやってくれ、やってくれという中で、でも、それ以外のプレーはサッカーにはたくさんあるじゃないですか。つまり、いつもテンションとか気持ちとかそういうところが大事だと思っているんですね。細かいプレーなんてどうでもいいと言ったら言い過ぎですけれども、一つのプレーとかはそんなに重要じゃなくて、20分、30分でたくさんあるプレーの、そこにどう入っていくか、どう気持ちが乗っていくか、チームで繋がっていくか、というのを私は大事にしてるんですけど、それがやっぱり今日、前半は少し足りなかったなと思います」

Q:勝てませんでしたが、リーグ戦で初めて複数得点できたというところは収穫と言えるのではないでしょうか?
「1人、2人、少ないグループでしたね。多くの人間が関わってというよりは、少ない人数で取った得点だったと思うので、両手放しには喜べませんが、ただそういう個人、少ないけれどもグループの強さみたいなのは、少しずつ合ってきているし、出せているなと思います。また得点を取った選手は、やっぱり持ってますね。ああいう場面できちっと枠に入れていくという。他にもチャンスがもっと作れたと思うし、取れたかもしれないけれども、最後は少し疲労していましたね、さすがに。それでもああやってやってくれているので、周りも盛り立てているし、本人もそれこそ良いテンションでやり続けてくれています」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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