「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1第25節 名古屋-福岡】「最初から最後まで、どうやって戦うかを表現してくれた」/フィッカデンティ

2021明治安田生命J1リーグ 第25節
2021年8月22日(日)18:03キックオフ
会場:豊田スタジアム/12,172人
結果:名古屋グランパス 1-0 アビスパ福岡
得点:[名古屋]シュヴィルツォク(49分)

◎マッシモ フィッカデンティ監督(名古屋);
Q:試合を振り返って
「ものすごく難しいゲームになるということが分かっていた中で、この試合を自分たちがどう勝ち切るかが、今後の自分たちにとって、どれだけ物事に前向きに取り組めるのかどうかというところを左右すると。どの試合もそうなんですけれども、ここまでの勝ち方、負け方の流れからいって、すごく左右するポイントになるのではないかという、すごく重みをもった状態で試合に挑みました。その中で、前半は総合的に見ると、自分たちの方に分があったかなと。スコアは動かなかったんですけれども、グランドをどのように埋め尽くしていくかというところでも、いい形で押し込んでシュートの形まで持って行くことも多くありました。特に森下がすごくいい形をいくつか作った、個人的にそういうプレーが多かったのかなと思っています。
後半に入ってから、ああいう形のスコアの入り方をして、その後は(相手が)すごくリスクを冒して、バランスを崩して、どんどん前の選手を多くしてきた中で、結果的に、それをずっと受け続けてしまったことが、追加点を決めるチャンスがいくつもあった中で決めきれなかった要因になりました。ただ選手たちは狙いとして、追加点を取りに行くんだというプレーをして、形を作って、ただ残念ながら最後はゴールにならなかったということでした。守りを固めて、そのまま逃げ切ろうというサッカーをしようとは誰も思っていなかったので、そういった意味では、最初から最後の笛が鳴るまで、常に戦術的な意味でどうやって戦うかということをやってくれたと思います」

Q:選手の動きに活力が戻ってきたように感じましたが、その辺りはいかがでしょうか?
「怪我人がどうこうというところを、毎回、毎回話すことではないというところに目を向けていきたいし、みなさんにも目を向けてもらいたいというところがあるので、勝って、その部分に触れずに、前向きな話ができる状況になって本当にいいなと思います。選手自身も常に前向きに取り組んでいる中で、どうしても勝てていないと『なんで勝てないのか』と聞かれた時に言い訳を言っているような状態になってしまうからです。そういった意味では、前向きな話ができて良かったなと思っています。全員が本当にそういった気持ちでやっているので、そういった取り組みができているのかなと思います」

Q:クバ選手が後半から出ているのは、戦術的に慣れている選手でスタートした方がいいからなのか、コンディションの問題なのか、どういった狙いがあるのでしょうか?
「ヨーロッパで行われたユーロ2020に参加して、そこから日本に来て隔離期間の2週間を経て、チームに合流してから10日間が過ぎましたが、ユーロが終わってから約1カ月くらいは、軽いトレーニングはやっていたでしょうけれども、サッカーから離れていました。そういう状況では、ゲームをしながらコンディションを整えていくというスケジュールをこなしていくしかありません。どうしても、ゲームをやっているだけでは、なかなかコンディションは作れるものではなく、トレーニングをしなければいけない時間を、逆にリカバリーにほとんど当てなければいけないという状況では難しいのですが、あと2、3試合は、こういう状態でやるしかないかなと思っています。その分、他の選手が走るサッカーをして相手を疲れさせる状況を作って、彼には後半の頭から、あるいは途中から入ってもらって、彼にとってのプレーしやすい試合の流れ、相手の疲れ具合のときに使っているんですけれども、そこは周りに感謝しなければいけません。ただ、今はそれが上手く回っているので、お互いに助け合えているのではないかと思います。いずれ、いかに90分間をプレーしていくのかというところまで、怪我無く導いていくのが私の仕事だと思うので、活躍してもらいながら、どんどんコンディションを上げていく、そういう理想的な流れになればなと思っています。
戦術的な部分ではどうかというところでは、グランドの中で彼がどういうふうにプレーができるかという、レベルの高さを見せてくれますし、もともとできる選手ですから、お互いに理解するというところと、チームの流れを理解するというところを、どんどん吸収してくれると思います」

[中倉一志=取材・構成/写真提供=写真AC]

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