「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J2第8節 福岡-愛媛】「走り勝てばシュートまで持ち込めると思った」/川村拓夢/森谷賢太郎

2020明治安田生命J2リーグ 第8節
日時:2020年7月29日(水)19:03キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/1,740人
結果:アビスパ福岡 1-1 愛媛FC
得点:[愛媛]川村拓夢(77分)、[福岡]三國ケネディエブス(82分)

◎川村拓夢選手(愛媛);
Q:前節と同じ1-1ですが、意味合いとしては少し違ってくると思います。試合を振り返っていただけますか?
「今日の試合は徹底的にボールを握ると監督が言っていて、愛媛のサッカーでは、ボールを握ることが守備にもつながるので、前半は、そういう意味では上手くボールを握れて、いい展開が作れたかなと思います。その中で、後半、福岡さんがボールを持つようになってから、自分たちの弱さが出たかなと思っています」

Q:先制点のシーンは川村選手の得意な左足でした。得点シーンを振り返っていただけますか?
「上手く味方がボールを奪ってくれて、すごく前にスペースがあって、相手も右サイドに寄っていたので、ここで走り勝てば、ボールをもらえてシュートまで持ち込めると思ったので、思い切ってスプリントしました」

Q:スプリントしている時点でシュートまでイメージできていたのでしょうか?
「そうですね。少しボールが弱かったんですけれども、後ろから相手が来ていることも分かっていたので、上手く振り切れたかなと思います」

Q:前半から川村選手の運動量が目立っていました。あの時間帯でのスプリントはきつくはなかったですか?
「今日はダブルボランチだったので自分の負担も少なく、それであそこまで走れたと思います」

Q:先ほどの監督の会見の中で、プランAとBがあって、序盤を経てBに切り替えたという話がありました。それはピッチの中で選手たちが切り替えたということでしょうか?
「監督の判断ですけれども、選手も共通認識があって、森谷選手のところにボールが上手く入らない状況だったので、ポジションを落として、そこでボールを握ろうというのは、選手も思っていたと思います」

Q:今日はCBに(池田)樹雷人選手が入って、若い選手でしたけれども力強くやれていたと思います。失点はしましたけれど、福岡の攻撃を1点に抑えた守備については、どのように捉えていますか?
「今日は普段、なかなか出られていない選手にチャンスが来て、チームが勝てていない中、ここでいいプレーをすれば次の試合につながるという気持ちは、多分、いつも出ていたメンバーよりは強かったと思います。球際だったり、走るという部分については、誰がミスをしてもみんなでカバーしあおうと、試合前にみんなで話していたので、よくやれたかなと思います」

Q:今日はダブルボランチで、森谷選手が自由にポジションを取る中で、川村選手は比較的前に入って行くシーンが多かったと思います。その辺りの関係性は、どのように意識されていましたか?
「普段は、僕が今日の(森谷)賢太郎くんのポジションにいるんですけれども、賢太郎君が落ちていたので、それを見てプレーしていました。前半は自分の中でもよくできたかなと思うんですけれども、後半、もう一度自分たちでボールを握ることができたら良かったかなと思います」

◎森谷賢太郎選手(愛媛);
Q:強い福岡に対して、前半から主導権を握って戦えていたと思います。
「福岡さんが順位も上ですし、アグレッシブなサッカーをしてくるというのは分かっていましたが、それに立ち向かおうという話はしていたので、そういうのがいい面で出たのかなと思います」

Q:前半の10分を過ぎた辺りから森谷選手がボランチの位置まで落ちてきて、監督はAプランからBプランに変えたとおっしゃっていましたが、森谷選手自身も変えた方がいいと思っていましたか?
「もちろん、試合展開によって自分たちで判断していいと監督から言われていますし、自分も落ちようかなと思っていたんですけれども、そのタイミングで監督からも『落ちようか』と言われました」

Q:それは10分くらいからですか?
「最初から福岡さんの守備が前からどんどん来て、僕を含めて、うちの3ボランチがつぶされていたので、ちょっとリズムが出ないかなと思っていました。もちろん、3ボランチの彼らに自信をもってやってほしいというのもありましたけれども、それを含めて、試合の中で自分が落ちないといけないと思っていて、そのタイミングが早い段階で来たというのは、僕たちが主導権を握るという意味では、ポジティブなポジションチェンジだったかなと思います」

Q:ポジションを変えたことで、かなりリズムが変わりました。
「福岡さんがかなりアグレッシブに来ていたので、ずっとは続かないだろうなとは思っていたんですけれども、僕が落ちることによって、登録上はFWなので、相手になんであそこまで行くんだろうという困惑もあったと思いますし、そういう駆け引きで、上手く主導権が握れたのかなと思います」

Q:後半に先制点を奪いましたが、みなさんは後半は主導権を握れなかったとおっしゃっています。森谷選手は、どのように感じましたか?
「前半にリズムを作れていた分、後半に入っても先制点を取るまでは、いいポゼッション、いいビルドアップができていたと思います。ただ、ここ数試合を見ても、点を取った後の戦い方というのが課題なので、そこは試合中、ピッチの中でやり方は変えないよと言っていたんですけれども、結果を見れば点を取られて1-1に追いつかれたという試合展開でした。その中で気を緩めているつもりもありませんし、何かを変えているという気持ちも自分たちはないので、難しい部分もありますけれども、練習でももっと同じ場面が出た時に突き詰めないといけないと思いますし、どれだけ練習で試合と同じ展開を意識できるかというところに尽きると思うので、今週は連戦ですけれども、そういう部分を突き詰めてやっていきたいと思います」

Q:前節は試合の途中でチームとしてのフィジカルが落ちてしまいましたが、今日は最後までしっかり戦えたところがあったと思います。試合の中でのコンデイションを考えたテンポというのはいかがでしたか?
「愛媛の戦い方としては、どれだけ自分たちがボールを握れるかというところにあるんですけれども、前節はボールは握ってはいるんですけれども、握らされているというか、握っている時間の中でも自分たちがペースを上げざるを得ないという状況がありました。僕自身も後ろの選手に対して要求はしていますけれども、もっと余裕をもって回さないと、自分たちが必死になって回しているというのは優位性を持ってやれているということではないすし、ボールを回しながら疲れてしまうというのでは何の意味もないと思います。そういう意味では、自分自身がボランチに入った時は、どれだけ相手を走らせて自分たちが休めるかということと、相手の守備の動きを止めて、自分たちが優位性を持ってボールを回せるかというのは常に意識しています。今日に関しては、前半の10分、15分くらいまでは、福岡さんがすごくプレスに来ていたと思うんですけれども、そのプレスをかけさせないボールの持ち方というか、1人がいいところにボールを止めれば相手もプレスをかけられないし、相手は頭も疲れると思うので、そういうボール回しをもっともっと考えてやらないといけないですね。どこでスピードアップするかとか、どこが勝負どころかというのは、もっともっと突き詰めなくてはいけません。それは僕もできているわけではないので、トレーニングの中で、もっともっと突き詰めないといけないと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]
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