無料:三平のゴールは宮崎のオフサイドではないのでは?【ヴァンフォーレ甲府×ザスパクサツ群馬】
■一瞬で判断する難しさ
表題のコメントがあったシーンをレポートしたい。
78分、インスイングのコーナーキック(CK)をニアで三平が合わせてゴールネットを揺らす。
が、三平がヘディングした瞬間に、宮崎がオフサイドポジションにいたため、副審はフラッグアップ。主審と協議を行う。
論点は、宮崎の動きが、GK櫛引に対して
・明らかに相手競技者の視線をさえぎることによって、相手競技者がボールをプレーする。または、プレーする可能性を妨げる。または、
・ボールに向かうことで相手競技者に挑む。または、
・自分の近くにあるボールを明らかにプレーしようと試みており、この行動が相手競技者に影響を与える。または、
・相手競技者がボールをプレーする可能性に影響を与えるような明らかな行動をとる。
だったか?
まず宮崎の動きだが、相手競技者にも挑んでおらず、あきらかにプレーもしてないし、明らかな行動もとっていない。視線も8~9割近く遮っていないと私は思う。どちらかというと、GKの視線やボールからも離れる動きをしており、クリアに避けていた。
次に、
オフサイドポジションから移動した、またはオフサイドポジションに立っていた競技者が相手競技者の進路上にいて相手競技者がボールに向かう動きを妨げた場合、それにより相手競技者がボールをプレーできるかまたはチャレンジできるかどうかに影響を与えていれば、オフサイドの反則となる。その競技者が相手競技者の進路上にいて(相手競技者をブロックするなど)相手競技者の進行を妨げていた場合、その反則は、第12条に基づいて罰せられるべきである。
だが、GK櫛引の進路上に入っているとは言い難い。
論点は視線になりそうだが、リプレイで見る限り、私はノットオフサイドだと思う。
副審の距離からは攻撃側とGKの位置や関係性は見極め辛く、主審のポジションからも串刺し気味であり、GKに影響を与えるポジションに宮崎がいたように見えたのかもしれない。
難しい判定となったが、オフサイドとなった宮崎、またヴァンフォーレベンチにしっかりと対応した吉田哲朗主審の姿勢は評価できるし、結果的に不利な判定となったヴァンフォーレが勝利したことに、レフェリー運を感じた。