石井紘人のFootball Referee Journal

[無料:鹿島アントラーズ×浦和レッズ]マテウス・サビオの柴崎へのスライディングタックルはラフプレーでイエローカード?22分の安居への安西はホールディングでDOGSO退場レッド?【中村太審判批評】

今節のビッグマッチであるレッドダービーは、中村太REF、ARは武部陽介と唐紙学志。今村義朗4thのカルテットに、福島孝一郎VAR、野村修AVARというJ屈指のセクステットが組まれた。

3分、ボールへの意図はあったが、相手の足をスイングして蹴ってしまった濃野に警告。タフ基準でいくならば、こういったカードは落としてはいけない。

6分、オフサイド後の接触ではあったが、そうでなければ関根の松村へのタックルはラフプレーの可能性もあるため、中村レフェリーはすぐに松村に近寄り、ケアを行う。的確なゲームマネジメントである。

8分もアドバンテージ後に、ゲームを止めずに選手とコミュニケーションをとる。アクチュアルプレーイングタイムを伸ばすレフェリングだ。

16分のバチバチとしたコンタクトは、リーグからのメッセージの影響を感じる。一方で、直後のマテウス・サビオのスライディングは、ボールにはいったものの、その後で挟むような格好になっていたため、しっかりとファウルとする。ラフまではいかないカード基準もゲームにマッチしている。29分の笛のタイミングもエンパシーがある。

22分の安居と安西がノーファウルとなった理由。直後のファウルとなったサビオのチャージとノーファウルとなったグスタフソンへの鈴木優磨の違いも後程レポートしたい。

そして、このコンタクトから不穏な空気が流れたが、中村レフェリーはゲームを止めて両者とコミュニケーションをとる。鈴木の“先に向こうが”という思いもガス抜きし、芽を摘んでいく。45+1分も惑わされず。アディッショナルタイム表示後に、サビオが痛んで止まった時間もしっかりと追加し、セカンドハーフが楽しみになるファーストハーフをディレクションした。

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