【無料記事/審判批評ルール解説vol.13】GK川島永嗣の“競技規則”視点での見事なセーブ
日本代表が7-2でブルガリアを下したKIRIN CUP SOCCER2016だが、実はこの試合から競技規則の新ルールが適用されていた。
そして、そのルールが適用されそうなシーンがあった。それは二つのPKだ。
PK時、ゴールキーパー(GK)はキッカーがボールをけるまでは両ゴールポスト間のゴールライン上にいなければならない。つまり、ゴールライン上を横に動いてキッカーにプレッシャーをかけることは可能だが、前に出てキッカーとの距離を縮めてはいけないとされてきた。実際に、2008年に行われたFUJI XEROX SUPER CUPでは、曽ケ端準がキック前に飛び出したために、ストップしたキックがやり直しになっている。
そんな【ボールがけられる前にゴールキーパーがゴールラインから離れる】に関し、新ルールでは厳しい罰則が加えられた。
ペナルティーキックにおいて、ボールがけられる前にゴールキーパーがゴールラインから離れるなどの違反し得点にならなかった場合、ゴールキーパーは警告される。
この【ゴールラインから離れる】だが、「片足だけでもゴールラインに残っていればOK」と審判員たちは教えてくれる。
では、PKをストップした川島永嗣は、というと・・・。
リプレイを見て驚いた。片足が見事にゴールライン上に残っている。PKを止めたことも驚きだが、Laws of the gameを厳守したファインプレーこそ秀逸である。
さて、この試合の割り当てを受けたバルトシュ・フランコフスキ審判団だが、副審のナイスジャッジと議論できるPKがあった。そちらは、FBRJで批評したい。