メインストリームから外れた旅を続ける理由 お気楽なようで切実なライターのサバイバル
「徹壱の日記」にも書いたとおり、先週の金曜日から宮崎での取材を続けている。ちょうど取材初日はJリーグのフライデーナイトがあり、川崎フロンターレと名古屋グランパスがピッチ上で表現したフットボールの至福、そして浦和レッズと湘南ベルマーレの試合で発生した「世紀の誤審」に関するツイートがタイムラインを埋め尽くしていた。もちろん映像はチェックしたが、リアルタイムではない。この日の私は眼の前の取材対象に夢中になっていたし、そもそも宮崎は日本サッカーのメインストリームから遠く離れていたからだ。
そういえば、ある仕事仲間に「明日から取材で宮崎なんだ」と伝えると、「何しに行くんですか(笑)」とカッコ笑い付きで返されてしまった。この「何しに行くんですか(笑)」には、ふたつのニュアンスが含有されている。まず、春のキャンプシーズンでもないのに宮崎に赴く、季節外れな感覚への戸惑い。そして、あえてJリーグがない県で取材をする、いつもの酔狂ぶりに対する微苦笑。もちろん彼に悪気はないし、この日曜日にホンダロックSCとテゲバジャーロ宮崎(以下、テゲバ)による「宮崎ダービー」が行われることも知らない。
今回の宮崎行きについて、大きなきっかけとなったのが、ロック総統が企画した「宮崎ダービーツアー」の募集であった。日曜日にダービーを観戦して、その日の夜は飲み会。そして翌日は、ホンダロック本社で工場見学というスケジュールである。これまでいくつもの企業チームを取材してきたが、社員選手の働く姿というものは、実はなかなか見ることはできない。これはまたとないチャンスだし、併せてテゲバも取材することで、知られざる宮崎サッカーの現状をレポートしようと思い立った。
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