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【TOPICS】岡本賢明選手 引退発表後のコメント

岡本賢明

熊本では、自分が思っているような結果を残せなかったっていうのが正直な印象で。キャプテンをやらせてもらったり、去年はシーズンを通してだいたい使ってもらって、そういう経験ができたんですけど。結果としてやっぱり物足りなかったというのが率直な印象です。本気で「熊本をJ1に連れて行きたい、俺ならそれができる」と思って帰って来たんで。そこが本当、唯一の後悔っていうか、悔しい、心残りのところです。ただ、サッカー選手としての札幌での7年間と熊本での4年間というのは、すごくいい経験をさせてもらったし。誰と比べるわけじゃないし、決して11年って長いもんじゃないと思うんですけど、すごく濃い11年が過ごせたなと思います。いろんな経験もできたし、サッカー選手になって本当に良かったなって思える時間でした。

地元への思いは強いですよ、やっぱり。それはどうしてかっていうと、札幌にいたときに、地元の選手はすごいみんな応援してくれるし、可愛がられていたのを見ていて。札幌出身の選手っていう、地元出身の強みというか、それを見てすごくいいなってずっと思っていたんです。すごく楽しかったし、まだまだ札幌でやりたいって気持ちはあったんですけど、でも、熊本で自分がそういう風になるっていうのも経験してみたいなとも思って。でも熊本ではそうなれなかったかなっていうところはちょっとありますね。もっとできると思ったんですけど。

札幌は本当に、下からもどんどん選手が上がってきて、そういう選手が活躍するっていうのがあったんです。熊本は今、(米原)秀亮とか(上村)周平、(嶋田)慎太郎が頑張ってますけど、もっともっと、そういう選手をいっぱい送り出して。そこに携わっていくことが、熊本出身で、熊本でこれだけやらせてもらった自分のためでもあるし、熊本のためでもあるのかなっていう気持ちがします。

皆、ビックリはしてました。でも皆にも伝えたんですけど、サッカー選手ってやりたくて誰もができる仕事ではないし、いつかはみんなにも(引退を決める時が)来る。だから1日1日を一生懸命、大事にやってほしいって伝えたんです。自分はそれを実行できたって思えるから、今そうやって、スッキリしているところもあるので、皆にはそれをやってほしいと思ってます。

熊本サポーターに対しては感謝の気持ちしかなくて。熊本ではなかなかコンスタントに活躍できなかったんですけど、常に僕に期待してくれるサポーターがたくさんいたのも知っていますし、その期待に応えたいから、やっぱり頑張れたっていうのもあるんです。

試合に出られなくてスタンドから見ている時も、17番のユニフォーム着てくれてる人がたくさん見えるんですけど、その時の申し訳ない気持ちと、また頑張ろうと思わせてくれる気持ちと。そういう人たちがいたから、本当に最後まで一生懸命できたのかなっていう気がします。もうちょっと、その期待に応えたかったのが事実で、それができなかったのは本当に申し訳ないなと思います。

残り2試合しか、僕のプロとしての試合は残っていないんですけど、とにかく今まで通り、1日1日、ゲームのためにしっかりやって、ちょっとでもやっぱり、「あいつ、良かったよね」とか、「まだやってほしかったね」って思われるような選手であることを証明したいなという気持ちです。自分が今までやってきた存在意義とか、そういうのをしっかり示せるように、最後の1秒まで頑張っていきたいと思います。

 

 

 

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