【ゆきラボ】スパムメールの話、栄養の話
こんにちは。ドイツの日常コラム「ゆきラボ」です。
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いきなり本題ですが、スパムメールの対応に悩まされている方、多いのではないでしょうか。日本語でも、ドイツ語でも、日々何通も届くスパムメール。大事なメールが紛れ込んでいないかだけ確認して、機械的にさくさく消していく、ただそれだけのことではあるんですが、たまにちょっと引っかかることもあります。
大半のメールは件名を見るだけで確実にスパムだとわかりますが、例えば、銀行やカード会社、通販会社や宅配業者を装ったもので、かなり見た目の完成度が高いものが、フィルターをすり抜けて受信トレイに届いていることがあります。私も一度、うっかりクリックしてしまったことがありました。個人情報を入力する前に気づいたのでおそらくセーフ…と思いたいですが、届いたメールも、クリックして飛んだ先も、見た目は本当に本当に本物そっくりの、怖いページでした。
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困るのは、本当に銀行やカード会社、通販会社や宅配業者などから届いている本物のメールが迷惑メールに分類されてしまうとき。きちんと受信トレイに届いている場合でも「これは本物なのか?」と疑ってかからざるを得ないケースがあることです。最近は本家本元のメールに「当社からお送りしているメールの発信元は〇〇〇@×××.comとなっております」という一文が入っていることもあります。でもこれくらい、スパムを発信する側には簡単に真似できてしまうんじゃないかな?とも思います。
スパムの発信者は、当然多くの人に引っかかってもらいたいでしょうから、件名にも世の中の関心事の高そうな文言が並びます。健康を謳うサプリやダイエット食品のようなものは日本でもドイツでも定番中の定番スパムかもしれませんね。ロシアがウクライナに侵攻し、エネルギーの高騰が世の関心事だった時期には、「電気代が最大で25%安くなる」だの「あなたの暖房費を節約するための無料診断」だの、不安な気持ちにつけこむような件名が並んで、スパムも世相を映すんだな、と妙に関心してしまいました。
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世相というかお国柄というか、とてもドイツっぽい!と思わず笑ってしまったのは「期間限定!今だけティッシュキッカーが特別価格」「ティッシュキッカーの大会必勝法教えます!」というスパムメール。ティッシュキッカー=Tischkickerは、テーブルサッカー、テーブルフットボールとも呼ばれます。ドイツでは、サッカーのクラブハウスやスポーツバー、ユースホステルやゲストハウスなどにほぼ必ずといっていいほど置いてあるほか、会社の休憩室に置いてあったり、個人宅で持っている人も少なくない超定番のゲームです。
ドイツサッカーを束ねる組織がドイツサッカー協会(DFB)であるのと同じように、ティッシュキッカーにもドイツテーブルフットボール連盟(DTFB)があって、地域リーグ・州リーグ・全国リーグ(=ブンデスリーガ)の1部・2部があるのだそうです。ドイツ語のWikipediaを見ると、途中で読むのを諦めたくなるくらい記事が長くて詳しい、そんな国だからこそ「ティッシュキッカー必勝法!」のスパムメールも成立するんだろうなと思った一件です。
後半はがらりと変わって、ドイツの「ニュートリスコア」の話です。
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