【インタビュー】親交あるドイツ人記者にスペイン戦を振り返ってもらった。フュルクルクはドイツ待望のストライカーへと成長できるか?
▼ 冷静で的確な分析が得意なヘアマン記者とのインタビュー
カタールW杯が開幕するまで日本でもドイツでも《熱》が感じにくかったのは事実あるが、大会が始まってからの過熱性のよさは最新IHコンロばり。日本が初戦のドイツ戦でまさかの大逆転勝利をあげたことで、一気に過熱化したのをこちらでも感じる。
SNSでの反応もそうだし、大会前は記事の依頼がそこまでではなかった、いや殆どなかったのが正直なところだが、日本が好発進したおかげもあり、世間の注目が一気にアップ。多くの記事を書く機会をいただけているのはありがたいことだ。
一方のドイツ。前回のコラムでも書いたが、ドイツ国内ではカタールにおける人権問題、環境問題へ批判的な声が多く、直前に突然「カタールW杯開催は間違いだった」と前FIFA会長ヨゼフ・ブラッターが言い出したりとなんとも微妙な感じだった。
加えてコロナ禍でここ2年間中止だったクリスマスマーケットが今年は無事に各地で開催されていることで、W杯テレビ観戦より友達・家族とグリューワイン(スパイスの入ったホットワイン)を飲みながら外でクリスマスムードを楽しみたいという人が多いのも理解できる。
全体的にどちらかというとそこまで積極的でポジティブではないという空気感があるのは確かで、それはパブリックビューイングがほとんど開かれていないことからもわかる。過去大会と比べたら、間違いなく熱狂的ではない。寝ても覚めてもW杯の話ばかりというわけではない。
とはいえ、開幕したらそれなりに気になってしまうのも人の気持ちというものだろう。サッカー好きならなおさらだ。カタールW杯を受け入れるかどうかは個々の人生哲学によるところだろうし、それぞれの意見をリスペクトして、そのなかで自分の立ち位置を決めて関わればいいと思うばかりだ。
さて、ドイツはスペインとのハイレベルな一戦を引き分けに持ち込み、最終コスタリカ戦に望みをつなぐことができた。旧知のドイツ人記者でブンデスリーガ公式サイトで長年執筆しているカルロ・ヘアマンにじっくりと話を聞かせてもらった。
カルロは数年前にワールドサッカーダイジェスト恒例の《ブンデスリーガベストプレーヤー50》企画でも手伝ってもらったことがあるが、非常に冷静で的確な分析ができる記者だと思う。
「ドイツ―スペイン戦の振り返りから日本がスペイン戦にどう挑むべきか」に関してはnumber webさんに寄稿させてもらったのでそちらを是非読んでほしい。
「日本が勝っていたら、ドイツは勝たなければならない状況。あの試合結果がドイツにとって少し良い影響をもたらしたのは間違いないです。ドイツ代表の選手は日本対コスタリカの試合をみんなで見ていたと聞いてますし、いい心理状態で試合に入ることができたのだと思います」https://t.co/au9XCf34HS
— 吉之伴@
サッカー指導者/サッカーライター (@kichinosuken) December 1, 2022
「スペインだってGS3試合すべてでいい試合ができるかどうかはわからない。現時点でGS敗退の可能性が低いということが気持ちのゆとりにつながり、ここ2試合と比べて悪いパフォーマンスの試合となることもありえます。日本が勝ち点をとることは不可能なわけではない」https://t.co/OWlKX1yPGy
— 吉之伴@
サッカー指導者/サッカーライター (@kichinosuken) December 1, 2022
フッスバルラボではそんなカルロとニクラス・フュルクルクについて議論したやり取りをお届けしたい。
スペイン戦では途中出場から値千金の同点ゴールを挙げて、一躍スター選手の扱いを受けている。ドイツでは長年CFがいないと言われてきたが、ついに待望のストライカーが誕生したのだろうか。今夜のコスタリカ戦でもスタメン起用が期待されるFWはなぜこれまで代表で起用されていなかったのか。
そのあたりについても話をしてみた。
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