中野吉之伴フッスバルラボ

すったもんだだった学校選びを振り返る。4年で終わるドイツの小学校と進路選び

こんにちは!編集・管理人のゆきのによる、無料コラム「ゆきラボ」です。

欧州選手権がイタリアの優勝で終わりました。優勝争いにドイツが絡むことができなかったので、ここでは最後まで比較的静かな雰囲気のまま大会が終わりましたが、それでも決勝戦が行われた日曜日の夜は、在独イタリア人と思われる人たちが爆竹を鳴らしたり、激しくクラクションを鳴らして勝利に歓喜する声が、深夜の住宅街に響き渡っていました。

次男の小学校生活もいよいよカウントダウンです。今週は4年生全員が参加するお別れ遠足と、次男のクラスで保護者も交えてのお別れ会が予定されています。お別れ会は学校の近くの野外で行われ、希望者はそのままテントを張って泊まることもできるので、今日はコンパクトなテントを一張り購入してきたところです。

【ゆきnote】ドイツの小学校は4年生まで。進路ってどうやって決めるの?

以前 、上のnoteでも少し書かせていただいたことがあるのですが、ドイツでは、一部の地域や私立の学校を除くと、ほとんどの場合小学校生活が4年生までで終わります。夏休みが終わって4年生に入ると、すぐにまず小学校で進路説明会があり、そのあと市内すべての学校の合同進学説明会、さらに各学校ごとに開催する進学説明会やオープンキャンパス……と、4年生の子どもを持つ親は、秋から冬にかけて情報収集に励みます。

この進路関係のイベントが、2020年から2021年にかけてはほとんど軒並み中止でした。小学校での進路説明会は予定通り開催されましたが、その後に進学先候補となる各校が開催してくれるはずの説明会やオープンキャンパスは、ロックダウンのため全て中止に。次男に合った学校を選ぼうにも、なんとも決め手に欠ける状態でした。

この学校選び、通常は親と担任とで、小学3年生頃までの成績と本人のキャラクターに合わせ、なんとなくの目星をつけておくことが多いようです。その後、小4前期までの成績に応じて小学校から推薦状が発行され、

・ギムナジウム

・レアルシューレ

・ヴェルクレアルシューレ

のどの学校がふさわしいか、学校としての判断が示されます。

ギムナジウムは、8年または9年のカリキュラムを終え、卒業試験に合格すると大学の入学資格が得られる学校。

レアルシューレは6年のカリキュラムの後、専門学校に進むか、大学進学を目指すコースに編入してギムナジウム卒業と同等の資格を取ることもできる学校。

ヴェルクレアルシューレは、以前はハウプトシューレとも呼ばれ、5年のカリキュラムの後、職業訓練高に進んで資格を取り、手に職をつけることを目指す学校です。

(参考リンク ドイツの教育:10歳で決まる学校システムはもはや過去?

小4の段階で、大学進学を見据えた進路を選ぶか、より実務的な学校に通って早く専門技能を身につけるかの選択を迫られるというのは、日本で教育を受けた私たち親からすると正直かなりシビアです。そこで、ベルリンなど一部地域では小学校を6年生まで延長するなどの改革が試みられていますが、私たちの住むフライブルクにその選択肢はありません。

さらに我が家の次男の場合、学力に難があったわけではなかったのですが、集中力や授業への意欲などにかなりムラのある子だったので、本人のキャラクター的にギムナジウムの授業についていけるかどうか、正直五分五分だと思うというのが担任の先生の見解でした。

職員会議の結果、最終的に「本人の伸びしろに賭けよう」という判断でギムナジウムへの推薦状を手に入れた次男ですが、では市内に数校ある公立のギムナジウムの中からどこをどうやって選んだのか?というお話は次回のコラムで書かせて頂きたいと思います。

今週もお読みくださりありがとうございました!来週のゆきラボもよろしくお願いします。

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