【解説】来シーズンから導入されるJリーグ統一のオフィシャルネーム&ナンバー「Jリーグキック」。デザイン設計で重視したポイントとは?①色彩②見やすい書体③机上だけではなくて実際のテストでの検証。
9月15日、Jリーグの2020年度第8回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。
今回の会見では、2021年シーズンから採用されるJリーグオフィシャルネーム&ナンバー導入についての説明に多くの時間が割かれた。
リリース:Jリーグオフィシャルネーム&ナンバー導入について ~2021シーズンから全クラブの選手番号・選手名の書体統一を決定~
会見では、導入に向けた意図や主旨について村井満チェアマンが説明を行った後、デザイン設計・決定にいたる背景について、Jリーグの出井宏明氏が説明を行った。
○出井宏明氏
「村井チェアマンから説明させていただいた通り、2021シーズンから全クラブの選手の背番号・名前名について、統一した書体・オリジナルフォントを開発しました。『Jリーグキック』というフォントとなります。対象はJリーグの公式戦全てという形で予定しています。
今回のデザイン設計・決定にいたる背景についての補足させていただきます。
課題についてですが、先ほど村井チェアマンから話があったので割愛させていただきますが、選手を知ってもらうためのキーワードとして、やはり背番号やネームが非常に重要で、視認性を上げていきたいということです。
特にマルチデバイスということで、2017年にJリーグで取ったレポートの中で、その段階で既に77%の方がスマートフォンでの視聴形態を体験されています。そういったことを考えると、様々な視聴環境下においてもわかりやすい背番号をぜひ作っていきたいというところからスタートしています。

2017年PUBレポートより
そういう意味では、誰もがわかりやすい物を作りたいと、それから新しいデザインを提案するのであればみなさんに見やすいねと言ってもらえるものを作ろうと、今回スタートしました。
今回外部の知見ご協力いただきながら、北欧最大のブランディングエージェンシーである、コントラプンクト社のご提案を受けた書体となっています。

Jリーグ参考資料より
今回視認性というところで、ポイントとして考えていたのは、先ほどチェアマンからもユニバーサルデザインという話もありましたが、大きく言うと『色彩』、色をどう設定していくのかということ、それから見やすい書体とは何なのかということ。加えて机上だけではなくて実際にテストをしながらそれを検証していくこと。この3点にこわだって開発しました。
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