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【ニュース】Jリーグネーム&ナンバーの供給不足における混乱の責任を取り、村井チェアマンが報酬の30%を3か月返納。「様々なことが十分にできなかったことを本当に反省しています(村井チェアマン)」

本日、Jリーグの2021年度第5回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。

今回の理事会後の会見では、今年2月に起こったJリーグオフィシャルネーム&ナンバー付ユニフォームについての一連の混乱について、3月~5月にかけて外部のコンサルティング会社と共に調査してきた内部監査室の萩原氏が調査の概要・問題点について説明を行い、「本件に関しては、大きく分けて、在庫管理、物流会社の業務執行管理、メーカーに納品したものの欠陥、大きく分けて3つの瑕疵が発見された」と報告した。

続いて、村井チェアマンが一連の混乱について陳謝し報酬の30%を3か月返上したことを報告。再発防止について「2度とこういうことが起こらないように、今後これをどうやって立て直していくのかが大事になる」とした。


○村井満チェアマン
「何度かお話している通り、今シーズンから選手の背番号・ネームフォントの統一・色について統一したネーム&ナンバーの運用を行ってきました。Jリーグそのものをインターネット配信をスマホなどで視聴されるような環境になって、小さな画面や振動したり光の当たり具合などサッカーを様々な場所でご覧になるお客様が増えたので、背番号を見やすくすることが顧客サービスの1丁目1番地ということで、ネーム&ナンバーの統一をしました。この成果で本当に見やすくなったのかどうなのか定量的な一定程度のサンプルを取ったしっかりとして検証をこれからやっていきますが、ある程度は手ごたえを感じているものの、その総括される前段階において納品が開幕に間に合わないのではないかという多大な心配をクラブにかけました。最終的には大半が間に合ってはいるものの、この間クラブには相当負荷をかけました。そしてJリーグの職員にも多くの人出を介してリカバリーをするということで、実は内部的には大混乱の数か月でした。

最終的にはこの混乱の責任を私がとらなければいけないと考えていました。ある意味、実は累犯ということまで言えるかわかりませんが、昔Jリーグはワンタッチパスの導入というようなシステム開発事案がありました。例えば年間シーズンチケットを持っていらっしゃるお客様にはワンタッチでスムーズな入場ができるということで、多くのクラブの懸念を押し切って開発をしたところ、実は納品タイミングに全く間に合わずにクラブに対して大変ご迷惑をおかけするという、ある意味で我々にとっては前科に近いものがありました。

今回ネーム&ナンバーを全クラブ統一するという大きな方針変更に対して、クラブからは多大なる心配の声がありました。けれども実行委員会や理事会の場で私は『必ず成功させて見せる』『絶対に問題がない』と言い張って、懸念する声を押し切って今回の導入に舵を切ったわけです。

最終的に生産・流通・納品、このあたりを我々の事業グループである(株)Jリーグに委ねて、私はある意味丸投げに近い状況で、そこまで啖呵を切りながらも結果的に欠品や品薄になってから私自身が大慌てするというような状況になりました。この間しっかりとした約束を違えないようなマネジメント体制を引くこと、そして業務執行に対して定期的にモニタリングして報告を受けること、先回りしてリスクを予見しながら手を打っていくこと、様々なことが十分にできなかったことを本当に反省しています。

今回私自身が3か月にわたって報酬の30%を返上することを申し出ました。最終的には私の判断で理事会にその趣旨を説明し、いかにJリーグの中で混乱があったか報告をし、今回の報告をお受けいただきました。

2度とこういうことが起こらないように、今後これをどうやって立て直していくのかが大事になります。内部チームについては、次に向けたアクションプランが動き始めていますが、いったんここまでの報告と総括を理事会でさせていただきました」

その他、本日Jリーグから決議事項・報告事項がリリースされています。

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