「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1第21節 湘南-福岡】「不格好ではあるが十分に自分たちらしい戦いができたと思う」/長谷部茂利

2023明治安田生命J1リーグ 第21節
日時:2023年7月16日(日)19:03キックオフ
会場:レモンガススタジアム平塚/9,878人
結果:湘南ベルマーレ 0-1 アビスパ福岡
得点:[福岡]ドウグラス グローリ(86分)

長谷部茂利監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「両チームともにチャンスはあったと思います。ただ我々は最初の10分、15分、もしくは終盤の5分、10分ぐらいの短い時間しか流れを掴めていなかったというふうに感じています。ただそこで前半は決め切れませんでしたが、後半の最後のところは決める、決めさせないというところでは十分に自分たちらしい戦いができたと思います。不格好ではありますが、こういう戦いが多い。相手の方が多少なりうまい。ボールを扱うのがうまい。ただ自分たちは勝つために何が必要かという意味では、今日は走ることも大事だし、特に球際のところで負けないこと、ジャッジに対して自分たちが素直にプレーしていくこと、戦うこと、できていたと思います」

Q:中3日で猛暑の中での試合、福岡も湘南さんも同じ条件で、お互いにやれることはやれていたと思います。けれど結果をみれば福岡が勝点3。その差はどこにあったと感じていらっしゃいますか?
「ゲーム前に選手たちも話したんですけども流れですかね。今日1試合の中での流れではなくて、ここ最近の我々の流れ。湘南さんの流れ。湘南さんは良いゲームをしています。勝ちは取れていませんが。そういう意味では、流れが自分たちにあるぞということを選手たちにも伝えて、そういうことを踏まえて、攻撃も守備もしなさいという話をしました。細かくすべてのことを一つひとつ言っていませんが、選手がそこを心に留めてプレーをしてくれました。その差があったと思います。流れがあったと思います」

Q:コンディション不良者が多くチームは厳しい状況ですが、今日勝って中断期間に入り、そして選手が帰ってくることを考えると、ここからギアをもうひとつあげられそうに思いますがいかがでしょうか?
「どうでしょうか。どこまで復帰してくるか分かりませんが、まず今日のメンバーがベストメンバーです。コンディションが良い、やる気に満ちた選手たち。内容のところはこれから改善していかなくてはいけない部分がたくさんありましたけれども、でもベストメンバーで挑めました。また選手が帰ってきても、その選手が試合に出るかどうか、それは分かりません。コンディションが良ければ、チームに貢献できるのであれば試合に出しますが、この中断期間で、復帰すること、競争すること、そして今日と同じではなくて一つでもいいから、少しでもいいから上達した姿を公式戦で見せたいなと思います」

Q:今日は奈良選手が出場停止ということで、井上選手がリーグ戦初スタメンでした。守備では無失点に抑え、決勝点をアシストというところで全体的に良いパフォーマンスだったと思いますが、どのようにご覧になっていらっしゃいますか?
「まず0失点に抑えたセンターバック、守備の中心でありますね。そこで彼の長所である高さと球際のところで良いプレーをしていました、もう少し前方との連携がもっと良くなれば、もっと簡単にボールを取れるし、簡単にボールを配給できるし、そういうところがあったんじゃないかなと思います。ただ得点にも絡んでいますし、十分、良い仕事をしたと思います」

Q:今日は出場停止や怪我人などでスクランブル体制だったと思いますが、終盤に城後選手を3バックの一角で起用されました。プランとしていつからあったのかということと、最後まで守り切ったというところについてはいかがでしょうか?
「プランとしては水曜日の試合が終わってからありました。出たいポジションは違うと思いますが、それも含めてチームの1人であると思います。あのポジションは彼はできます。なのでお願いして準備はしていました。ボールもあまり来なかったので大きな問題にはなっていないし、彼がそこにいることでチームが安心するというか、どっしりと構えてということはできるので、十分に役割を果たしていたと思います」

Q:おっしゃられたように、最初の10分、15分、終盤の5分、10分以外は湘南が良い戦いをしていたと思います。具体的に湘南のどういったところに苦しめられ、守備にエラーが生じてしまったとお考えでしょうか?
「相手の守備で言うと、前に潰しにくるところが非常に強いですね。彼らの長所だと思います。それを出させてしまったところに自分たちの拙さというか、そこがあったと思います。彼らの攻撃のところですけれども、何人か本当に想像力のある、また質の高いプレーをする選手がいますね。あえて名前は出しませんが、今日はその選手たちを抑えることが大事でした。選手たちにはそれを伝えています。そういう意味では、そこでやられなかった。もう寸前で防いだシュートもありましたが、その辺が彼らの強みだと思います。そこでゴールラインを割らせなかったところが結果に繋がったと思いますが、やられそうでしたね、危なかったです。ただそこの意識は選手たちが非常に高く臨んでいました。そこで防げたなというふうに思います」

Q:冒頭で武骨というか、不格好な戦いとおっしゃっていましたが、復帰してから1カ月の井手口選手がチームの勝利に貢献していると思います。監督の目から見て、彼が入ってきたことによるプラスの効果、彼への評価を教えてください。
「評価は高いです。守備ではボールを取るし、走れるし、スライドもできますし、ボールにチャレンジできますし、アプローチできるということがありますし、攻撃では時々人と変わったプレーができますね。ターンして貯めたり、そこから出したり、そういうことができるんですけれども、今日のところは物足りない、そういう評価です。彼はボールを取られてはいけない。ボールを常に取らなければいけない。この両方を求めています。申し訳ないんですけども、全員に同じことをオーダーはしていませんが、彼にはそれぐらいの高いレベルでオーダーしています。自分が中心になって攻撃も守備も発信していくこと。ワーワーと口で言うタイプじゃないんですけれど、すっと自分でためらいなく、気の利いた、そういうプレーがすごく得意です。そういうプレーをたくさんチームに提供してもらいたい、そういうふうに言っているので、今日のところは少し物足りないかなと。全体で言うと、連勝をしているのは彼のおかげでもあると思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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