「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1第5節 福岡-湘南】「スタジアムの雰囲気を作ってくれたみなさんに感謝したい」/長谷部茂利

2023明治安田生命J1リーグ 第5節
2023年3月19日(日)14:03キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/6,455人
結果:アビスパ福岡 2-1 湘南ベルマーレ
得点:[湘南]小野瀬康介(73分)、[福岡]山岸祐也(90+6分、90+9分)

◎長谷部茂利監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「全体的には悪くなかったと思います。うまく点数が取れなかったので決して良くなかったんですけれども、そういう意味では、試合の終盤で得点を取って勝つというプランを選手たちと話していた中で、流れはそんなに悪くなかったんですけれど、先に失点してしまいました。あの流れのままどうにかという状況でしたが、追いつこうというところで選手交代、システムを少し変えながら、選手にいつも促している『自分たちのできることを最大出力で』というところを、自分も最大出力を出すには何がいいかということを考えて、あんなことをしてみました。それだけではありません。選手たちが持っている力を出してくれました。それで追いつき逆転という形に持っていけたので、非常に嬉しいし、ファン、サポーターもスタジアムも盛り上がったし、また見に行きたいというふうに思ったのではないかなと、続けていくことが大事だなというふうに今思っています」

Q:流れは悪くなかったとおっしゃっていましたが、形としては攻められる展開で、けれどもシュートは打たせないというような感じでしたが、悪くないというところで、どのようにご覧になっていたのでしょうか?
「大きなピンチ、『あっ失点してしまう』というような場面は、そんなになかったと思います。相手にボールを持たれていること自体はありましたけれども、逆にボールを奪ってからカウンターであったり、攻撃の厚みであったり、またそこでミスをしなくていいのにというミスがいくつかあったので、その辺が良くなかったと。悪くも良くもないような、そういうふうに時間が過ぎていったなというふうに思っています」

Q:ウェリントン選手、鶴野選手、2人が特長を出したことで最終的に逆転に繋がりました。2人の活躍をどうご覧になっていますか?
「本人たちはもっと出場したいと思っていると思いますが、短い時間で長所を存分に発揮してくれて、まずはチームが前へいく、相手コートに入っていく推進力も含めて、非常に良いプレーをしてくれました。また得点に絡むプレーをしてくれたので本当に助かりましたし、チームの厚みというか、そういうものも出せましたし、さらに良い状態になったなというふうに思います」

Q:こういう勝ち方というのは本当に劇的だと思います。監督自身、こういったご経験というのはあったのかということを教えてください。
「何度もはないですがあったと思います。というのはあんまり覚えてないです。自分が選手だった頃、コーチ、監督になってから長いことサッカーに携わっているので。ただ、これがあるのがJリーグです。トップレベルのJ1です。J2よりもJ1の方がやはり盛り上がりが違う、スタジアムでファン、サポーターに後押しされて、雰囲気を作ってもらって、このゴールが生まれたということです。ファン、サポーターに、スタジアムの雰囲気を作ってくれたみなさんに感謝したいなと思います」

Q:こういう勝ち方というのは、よりチームをこれから勢いづける一つの材料になると思いますが、いかがでしょうか?
「そうですね。これはもう間違いないです。その輪に自分がいなかった、ピッチにいなかったと悔しさすら芽生える選手がいるんじゃないでしょうか。あそこに立ちたい。少しでもいいから、あそこで自分が貢献したいという気持ちになるので、より一層、チームの雰囲気は良くなると思います」

Q:ウェリントン選手を投入してルキアン選手をサイドに出しましたが、その狙いを教えてください。
「ルキアンはスピードがあります。守備もできます。そういう意味では、高さのあるウェリントンが前に入ることでそこで収める、もしくはそこを起点にルキアンのスピードを生かす、そういうことを考えてあの配置にしました」

Q:山岸選手についてですが、最初のうちは今のシステムで守備的な負担も大きいという中で結果が出ていませんでしたが、今日は2得点。彼のプレーについてはいかがでしょうか?
「彼が点数を取っていなかった4節ですが、勝点を取っているという意味では活躍していると思いますます。全部の試合出ていますしね。そういう意味では、彼が数字を残していなかっただけで、今日初めて数字になったからというわけではなくて、これまでも、これからもチームに貢献できるんじゃないかな、しているんじゃないかなというふうには思っています。評価しています」

Q:鶴野選手の交代のところですが、他にも選択肢がいろいろあった中で2番目の交代カードとしてチョイスされ、鶴野選手はファーストタッチから落ち着きのあるプレーでリーグ戦デビューを飾りました。このタイミングで入れると決断されて理由を教えてください。
「昨年から強化指定として登録して、今シーズンに加入してという流れの中で、今、一番乗っている選手です。なので、少しでも長い時間、試合に出したいという想いで入れました。ボールを触る回数も多かったし、相手のディフェンスラインが困るようなプレーをしてくれました。特別な選手ですね。スピードが人と違います。そこが特別なので、それを今日は発揮してくれたと思います。最後のアシストは素晴らしかったですね。ああいうプレーもできる。落ち着いていましたし、非常に身体と心と頭の中と、いろんなことが良い状態にあると思います。なので、なるべく早く使いたかった、そういう想いでした」

Q:ここまでの試合でも、交代選手が流れを作ってくれています。そのあたりは監督として嬉しい悩みなのではないでしょうか?
「悩みはないんですけれども嬉しいです、とにかく。あとは自分が起用法を間違えなければ、勝点なり、得点なり、失点を防ぐなり、そういうふうにチームが推移していると思うので、そこに自分は集中していきたいなと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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