「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J1第32節 札幌-福岡】「チームが一つにまとまる良いきっかけになる試合になった」/奈良竜樹

2022明治安田生命J1リーグ 第32節
2022年10月8日(土)14:04キックオフ
会場:札幌ドーム/14,202人
結果:北海道コンサドーレ札幌 1-2 アビスパ福岡
得点:[札幌]青木亮太(12分)、[福岡]宮大樹(75分)、フアンマ デルガド(77分)

奈良竜樹選手(福岡);
Q:久しぶりの復帰戦になりました。今日の試合をどのように振り返っていますか?
「個人的なことはおいておいて、チームはもう勝たないといけない状況だったので、戦い方の課題はありますけれど、今はそれよりも結果が大事というところを考えたら、逆転勝利というのはシーズンで何回もあるようなチームじゃないので、そういう勝ち方ができたというのは、チームが一つにまとまる良いきっかけになる試合になったかなと思います」

Q:早い時間帯に先制点を取られましたけれど、危ないシーンでは身体を張って粘り強く守れたというところでは、泥臭さというか、アビスパらしさがし戻ってきたという印象もあります。
「みんな試合前から気持ちが入っていたし、もちろん技術的な部分だったり、そういうところは札幌さんの方がレベルが高いというか、そこよりも自分たちの今までやってきた、J1で去年から1年半かけて積み上げてきたものというものを、しっかり表現しようというところで、セットプレーや自分たちのゴール前での粘り強さというところは、随所に出せたのかなと思います」

Q:福岡からも多くのサポーターが足を運んでくれました。奈良コールは力になりましたか?
「そうですね。福岡から一番遠いアウェイだと思うし、こういうチーム状況が苦しい中で、たくさんの方が足を運んでくれて、僕自身も故郷なので、僕の仲間や家族、そういう方にもたくさん来ていただいて、僕にとっては良い雰囲気の中で試合をさせてもらえました。僕自身のプレーの部分というのは言い訳しないつもりで臨んだんですけれど、みんなに助けられた部分が多かったです。ただ、助けて助けられるという、そういう関係性がチームだと思うし、今日は借りができたので、今度はチームを助けられるように、チームメイトを助けられるようにやっていきたいなと思います」

Q:選手紹介の時に、対戦相手の札幌のサポーターからも大きな拍手、声援が上がりました。
「ああいう反応してもらえるというのは本当にありがたいし、僕のプロとしてのキャリアをスタートさせてもらったチームなので、常に感傷的になるというか、そういうところはあります。ただ、僕が福岡に来て初めて札幌に勝てたので、しかもこういう状況で勝てたというのはすごく良かったと思います。挨拶に行った時も温かく迎えてもらえて、本当にありがたいなと思います」

Q:奈良選手は札幌でも人気があって、復帰を待っていたファン、サポーターの方も多かったと思います。復帰がこの試合になったというのは、そういったこともあったのでしょうか?
「最初からそこを目指していたというわけじゃなくて、いろいろあって、僕自身もなかなか試合に向かうというところが整わなかったのですが、少しずつ、家族も含めてサッカーに向き合えるようになって、監督ともクラブとも話しながら、ここがいいんじゃないかというところと、僕自身も『そういう準備ができそうです』というところで、結果的にこの札幌との試合で復帰ということになりました。良かったかなと思います」

Q:チームは違いますけれども、昔からの仲間というか荒野拓馬選手や深井一希の発信から奈良選手を思う気持ちがすごく伝わってきました。彼らから何かかけられた言葉のようなものがあれば教えいただけますか?
「まだ僕のことで火が消えていない時期に、ああいうふうにSNSで発信してくれたというのは、僕と僕の家族はそれに救われました。ただ、そういう彼らにも、もしかしたら攻撃が行ったかもしれないし、ちょっと傷つくことがあったかもしれないし、僕をサポートしてくれる人たちに辛い想いをさせているかもしれないというのが、僕にはちょっと辛いところがありました。でも彼らはずっとサッカーを一緒にやってきた仲間ですし、チームは変わっても常に刺激しあえる関係だと思うので、今日は2人とも試合には出られなくて、ピッチの上で対戦することはできなかったですけれど、ここで会って話をしたり、常に連絡を取り合ったり、そういう仲間というのはすごく大事にしたいと思っています。また彼らが復帰して一緒にピッチでサッカーしあえる時まで、僕も頑張ってやっていきたいなと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真

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