「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1第10節 京都-福岡】「学んだことを活かしてさらに良くなっていかないといけない」/曺貴裁

2022明治安田生命J1リーグ 第10節
2022年4月29日(祝)15:03キックオフ
会場: サンガスタジアム by KYOCER/10,403人
結果:京都サンガ 0-1 アビスパ福岡
得点:[福岡]山岸祐也(12分)

◎曺貴裁監督(京都);
Q:試合を振り返って
「リーグ戦は今日で10試合目になりますけれども、間違いなくこの10試合で選手たちは成長していると思いますし、J2からJ1に上がってきたチームで、この短期間で、今日の試合だけではなくていろいろポジティブな経験も、ネガティブな経験も含めて、自分たちが強くなった要素と思っている中で言うと、今日の試合も次の試合に活かしていかなければいけません。特に立ち上がりは自分たちの良い流れで入って、そこから相手のファーストチャンスで失点して、ああいうのが得意だというのは映像も含めて選手たちに見せていますけれども、1回のそういうことで立ち上がりの10分を捨ててしまうというか、前半は特に一気に状況が悪くなってしまったような感じで、長いボールだけになってしまったというのは、ちょっと僕の言い方が悪かったんですけれども、反省しなければいけません。ただ、指をくわえて今日の敗戦を待っていたわけではなくて、必ず逆転しようと思ってシステムを変えたり、自分たちの選手を送り出したりしたところは、後悔することはありません。今日の試合だけではなく、4月のリーグ戦を負けなしで来れたというのは、間違いなく選手の成長の中で勝ち取ったものであると思うので、これから残り24試合、リーグ戦がありますけれども、この10試合で学んだことを活かして、さらに良くなっていかないといけないと思いますし、福岡さんがやってきたこと、福岡さんが見せたことというのは、ほぼすべて想定内だったわけですから、そういう意味では悔しい敗戦ではありますけれども、下を向くような内容ではなかったかなと思います。前半からアディショナルタイムが7分あったというのはVARやいろんなことがあって、後半も7分ありましたけれども、その辺はピッチで選手が感じる判定と、レフェリーが下す判定に少し温度差があったような感じはしますけれども、我々はレフェリーの判定をコントロールできる立場ではないので、そういうときにも冷静に自分たちの波に直していくという、子どもから大人になるという言い方は変かもしれませんが、最後のところで相手がファールを誘って来ているのにファールをしてしまうとか、相手がやりやすい状況の中で自分たちの我慢がまだまだ足りないなというところがあるので、そういうところは選手と向き合って、これからも改善していきたいです。また、今日は敗戦したにも拘わらず、この雨の中でたくさんのサポーターの方に来ていただいて最後に拍手をいただいたのは、決して形だけのものではなくて、また次に我々と一緒に頑張っていこうよというメッセージだと感じたので、この敗戦を学びにして、次にまたサポーターと一緒に喜べるような、そういう試合にしていきたいと思います」

Q:試合前に、福岡はセットプレーやクロスから得点を取って、自分たちのペースに持っていくのがうまいチームだとおっしゃっていました。今日の試合はその通りになってしまったと感じていますが、その要因はどんなところにあったとお考えでしょうか?
「福岡さんは、これまでの9試合で得点の数も少ないけれども失点の数も少ないというところで勝点を稼いでこられたチームなので、その通りというか、彼らが一番のストロングとしているようなことがピッチの中で長い時間あったというのは否めないですけれども、その中でも、自分たちが得点を取るチャンスは前半からアディショナルタイムの終わりまでにあったと思っているので、それを入れるか入れないか。また、そのチャンスを1回だけではなく、次のこぼれ球にもう1回絡んで2回、3回と連続攻撃をしたたかに続けられたのかというところで言うと、福岡さんがというよりも、我々の方がもっとできたことが多かったという感じが僕自身はします。J1の相手というのは一つも同じことをするチームはないと思っているので、そういう学びをこれからも活かして、次の名古屋戦に向けてしっかりと選手と共有していきながらやっていきたいと思います」

Q:後ろからのビルドアップが少ししんどいかなという印象と、3人目が絡んで前に前進していくというところが今日は少なかったと思いますが、その辺りについてはいかがでしょうか?
「選手はトライしようという気持ちはあったと思いますけれども、言い訳になってしまいますが、ピッチがちょっと濡れた感じで、いつもとは違う感じに慣れるのに時間がかかってしまいました。ただ、3人目を入れる攻撃よりも、少しアバウトなボールを入れて裏返してからというのは、自分たちのやり方としては悪くはなかったので、そのこととミックスさせるような状況判断というか、そういうことにまだまだ改善の余地はあるなと思っています」

Q:イスマイラ選手を先発起用しましたが、その意図を教えてください。
「最近、調子が良かったですし、自分たちが福岡さんと対戦するにあたって、最初の10分、失点するまでの流れというのは、カカが絡んで相手を押し込んでというものもありましたし、そこからまた違ったタイプ、今日は山田を使いましたけれども、選手が代わることで違うバリエーションの攻撃ができるかなというのがありました。結果は負けてしまったので、それが良かったのかどうかの判断はみなさんにお任せしますけれども、これからも一つのオプションとして使っていきたいと思っています」

Q:キックオフの段階で激しい雨と強い風ということで、入り方について何か意識されていたのでしょうか?
「雨というのは分かっていましたけれども、このピッチは雨ですぐに水が溜まってボールが動かないということは、ほぼほぼないと思っていたので、その辺は選手も雨の試合を経験しているので、そんなに心配はしていませんでした。ただ、いい流れでいっていたところで失点したことで、少しショックが大きかったのか、少し自分たちで勇気をふるうプレーが前半に関しては影を潜めてしまったというのは反省しなくてはいけないと思いますし、雨のピッチの予想を立てて臨みましたけれども、それ以上も以下もなかったです。ただそういうところでやれなかったということです。選手はトライはしたと思います。ただ、まだまだトライの質が不十分だったかなと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ