「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント YBCルヴァンカップ第3節 磐田-福岡】「ターニングポイントになる試合」/金子翔太/山本義道

2022Jリーグ YBCルヴァンカップ 第3節
2022年3月26日(土)14:03キックオフ
会場:ヤマハスタジアム/4,613人
結果:ジュビロ磐田 1-0 アビスパ福岡
得点:[磐田]金子翔太(53分)

◎金子翔太選手(磐田);
Q:100%ジュビロ磐田の男として今シーズン初ゴールは、すごく意味のあるものになったと思います。
「実はイレギュラーな形での先発だったんですけれども、いい準備ができていましたし、チームにとってもネクストステージに行くためには必ず勝点3が必要ということで、誰が点を取っても勝てればいいなと思っていましたけれど、今日、自分のゴールで点を取って、みんなが最後に身体を張って守ってくれて、勝点3が取れたのを本当に嬉しく思います」

Q:監督もおっしゃっていましたが、立ち上がりから攻守にいい動きでした。ご自分でも手応えを感じながらプレーされていたのではないでしょうか?
「相手のキーマンの一人のジョルディ クルークス選手の左足のところはかなり脅威になっていたので、自分が運動量を活かして、何とかその武器を封じ込もうということで対策は練っていました。やられたシーンもありましたけれども、試合を通しては抑えられたかなと思います」

Q:攻撃面のところで、シャドーの選手としてビルドアップの時にいい形でサポートする場面がすごく多かったなという印象があります。金子選手自身が意識していたことというのはどんなところでしょうか?
「福岡さんが4-4-2のブロックなので、ヤットさん(遠藤保仁)、(上原)力也、(黒川)淳史とボックスの形になったり、ダイヤモンドの形になったり、上手く流動的に相手の形を見ながら、空いているところにポジションを取っていくというところをミーティングや練習で確認して狙っていたので、試合を通して、中盤の優位性というのはうまくできたと思います」

Q:中盤の優位性を取れたということと、ゴールという結果も残して、それを今後にどのようにつなげていきたいと思いますか?
「リーグ戦ではまだ十分なプレー、手応えのあるプレーを出せていないので、今日の一戦を機に、自分の中でも一つのターニングポイントになる試合だと思いますし、ヤマハで早くゴールが取りたいと思っていたので、みなさんの前でゴールが取れたことは幸せです」

Q:ヤットさんがめちゃくちゃ守備のところで寄せ方がすごくうまいなと感じました。金子選手からみてヤットさんの守備はどのように見えているのでしょうか?
「ヤットさんがあそこまでプレッシャーをかけると、やはりチームの士気が高まりますし、周りの選手への影響力というのは図りしれないと思うので、中盤にヤットさんがいるだけで安心感があります。あまり僕がヤットさんに対して何かを説明するのは本当に難しくて、そのくらい偉大な選手と一緒に中盤がやれて本当に楽しいですし、いろいろ学ばさせていただいています」

Q:リーグの開幕から1カ月ちょっとでの初ゴールでした。これまで得点に関してどういう想いを持ってプレーしてきたのかということと、ここで点が取れたというのはどんな意味があるのかというところを聞かせてください。
「あそこのシャドーのポジションで中盤での組み立てに参加するのか、ゴール前に入っていくのかというところで、自分の中での葛藤が少しありました。やはり、後ろからビルドアップして構築していく中で、ゴール前に入っていくよりも、多少ビルドアップにうまくコネクトして、ポジションを取って、ボールを前進させるという役割の部分が大半を占めていたので、今日は杉本健勇選手と淳史と、形はあるけれども危険なところに入っていく、距離感を良くしてやっぃ校という話を試合前からしていて、ひとつ健勇君がGKと1対1になったシーンはまさにそういうシーンで、本来であれば、僕はもう少しポジションを均等に取るというか、逆サイドの辺りにポジションを取っているというのがマニュアルではあるんですけれども、ああいうふうに距離感が近くなるとああいうプレーも生まれますし、うまく崩せたシーンのひとつだったと思います」

Q:このゴールをどういうふうに繋げていきたいですか?
「リーグ戦に繋げたいですね。一つ取れたことは大きいですけれども、まだまだシャドーのポジション争いは激しいですし、今日も普段出ていない選手も多く出場して、チームの意識は高まっています。これからまたチーム内での競争もありますし、4月、5月は連戦で、かなり過密日程でチーム全員の力が必要ですし、今日もリードしてから30分間、ディフェンスがああやって身体を張って守ってくれる姿を見ると、より自分も守備で尽力したいなと思わせられますし、今日出場していなかった選手にも何か刺激になったのではないかと思います」

Q:改めてシュートシーンを振り返ってもらってもいいでしょうか?
「チームとしてバックパスが入ったときにクロスを上げるという一つのルールというか、ボックスにどんどんボールを入れていこうという狙いがあったんですけれども、鈴木雄斗選手から折り返しが来るなと思っていて、ああいう形でエスパルス時代にも何度か点を取ったこともあって得意としている形でありましたし、やはりゴールを取るためにはボックスの中、危険なところに入っていく、自分が清水時代によく点を取っていた感覚というのは少しずつ戻ってきました。やはりゴールを取るためにはあのエリアに入っていかないといけないし、それは今後も続けていきたいと思います」

◎山本義道選手(磐田);
Q:前節の浦和戦の4失点から守備を立て直せた一番の要因はどこにあるとお考えでしょうか?
「浦和と福岡はやっているサッカーが全然違うので、どこを改善したというよりは、今日は全員が身体を張って戦っていたので、そこが無失点につながったのではないかと思います」

Q:前線から行く時と、ブロックを敷くときをしっかりと使い分けていたと思います。その辺りは監督から指示があったのでしょうか?
「その部分はミーティングで5-4のブロックを作ってから守備をしようという話はありました」

Q:試合後にディフェンス陣とGKで円陣を組んでいましたが、あれはどのような意味があったのでしょうか?
「特に意味はないんですけれども、去年から無失点の試合後はディフェンス陣とキーパー陣が集まって、みんなで讃え合うというのはやっていたので、今日もやりました」

Q:今シーズン、初めてそれができたということで、どんな気持ちで円陣を組んでいたのですか?
「素直に、みんな笑顔で集まってくる感じが本当に良かったし、こういう試合を続けたいなと思いました」

Q:1点をリードしてから、勝ち切るために、みんなでどんなことを意識されていたのでしょうか?
「まずは引き過ぎないというのを意識していたんですけれども、福岡さんの2トップ、ルキアンとフアンマは強かったので、どうしても主導権を握られる時間が多かったですけれども、あと一本のところでみんなが身体を寄せたり、パスを通させなかったりというのが、今日は良かったのかなと思います」

Q:サイドを変えるボールだったり、縦パスを付けるところだったり、結構、FC東京の時もそうでしたが、チームがやろうとしていることを山本選手がトライしているというか、その辺の意識というものは、どのように持ちながらプレーしていますか?
「サイドチェンジのところは、福岡さんが4バックだったので有効だという話はミーティングでもしていたので、そこを前半から狙っていこうという意識で入りました。そこは2本ぐらい通ったので良かったです。縦パスに関しては去年からビルドアップは結構意識しながらやっていますが、ミスも今日はありましたから、少しずつですけれども成長していけたらなと思います」

Q:どちらかというとビルドアップは苦手だというお話もありましたが、自分の中では段々成長できているといったところでしょうか?
「去年と一番違うのは、彰さん(伊藤監督)は配置でボールを動かすという感じなので、僕にしたら、こう動いたらここが空いているというのが分かりやすくて、ちょっと今はやりやすいかなと思います」

Q:ポジショニングのところで、少しSB気味にプレーしなければいけないところもあると思いますが、そこはどのように捉えながらトライしていますか?
「SBはやったことがないので、本当にそわそわしながらやっていたんですけれども、(鈴木)雄斗君に『ポジションはどのへんがいいですか』と聞きながら今日はやっていました」

Q:今日は八田選手が今季初出場で、リーグ戦、カップ戦に関係なく、若手とベテランが融合しての完封勝利というのは、山本選手にとっても大きな意味のあるものになったのではないでしょうか?
「勝つにしても、失点して勝つのと0に抑えて勝つのとでは全然意味が違うので、そこは良かったです」

Q:八田選手から随分声が飛んでいましたが、それも助けになりましたか?
「そうですね。ハチ君は前半からずっと前向きな声をかけてくれていたので、やりやすかったです」

Q:ルキアン選手の存在感を消すような完封勝利でした。ご自分ではどこが一番良かったと手応えを感じていますか?
「先ほども言ったんですけれども、ゴール前の守備だったり、前線の(杉本)健勇君が前半に(小川)大貴君のサイドまでめっちゃ下がって守備をしてくれたり、そういったことが助けになって0で抑えられたと思います」

Q:鹿児島キャンプの時に、J1仕様の守備ができるかどうか、まだ分からないとおっしゃっていました。公式戦を8試合、9試合終えて、今の手応えについてはいかがでしょうか?
「今日に関しては、本当に前線の守備で、僕のサイドでは黒川淳史が嫌なコースを消してくれたりしていたので、僕にすれば本当にやりやすかったですし、ミーティングで監督が言ったことが今日は出せたかなと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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