「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J1第38節 FC東京-福岡】「最高順位の8位で終われたことを嬉しく思う」/城後寿/北島祐二

2021明治安田生命J1リーグ 第38節
2021年12月4日(土)14:03キックオフ
会場:味の素スタジアム/14,364人
結果:FC東京 0-0 アビスパ福岡

◎城後寿選手(福岡);
Q:アウェイでしっかりと引き分けて8位で終えたということも含めて、今シーズンを振り返っていただけますでしょうか?
「これまでアビスパに在籍されていた先輩方が成し遂げられなかったJ1残留と、過去最高順位の8位という結果で終われたことを嬉しく思います」

Q:今日の試合にはご自身のJリーグ16年連続ゴールという記録がかかっていましたが、ピッチに立つときに記録のことは頭にあったのでしょうか?
「もちろん個人的な記録をモチベーションにしていたのは確かですし、チャンスがあればゴールが取れたらなという気持ちでピッチに入ったんですけれども、監督から『状況によってはボールをキープして試合を終わらせよう』『何としても8位で終わらせよう』ということをピッチに入る前も言われましたし、試合前のホテルミーティングでもおっしゃっていたので、最終的な判断はピッチに立っている選手に委ねられていると思うんですけれども、何としても8位で終わりたいという気持ちの方が強かったので、最後1対1になったシーンでもいけなくはなかったと思いますけれども、何とかチームのためにという想いでした。これまでも、昨年もそうですけれども、ああいうことは徹底されていたので、そういう姿を僕自身も見せないというふうにはずっと思っていましたし、個人の記録というよりは、とにかくチームのためにという想いが強かったので、あのプレーは正解だったと思います」

Q:アビスパが来年以降、より飛躍するために、今感じているチームの課題とか、個人の課題があれば教えてください。
「今は終わったばかりなので、課題だったり、修正すべきところというのはこれから考えていくところだと思います。まずはゆっくり休みたいなと思います」

Q:得点を取るためではなくチームのためにプレーを選んだとのことですが、先日、今季の試合を振り返って、FWとして納得がいく試合はないとおっしゃっていました。今日の試合はチームのために貢献できたと手応えを得られたのか、やはり、得点を取れなかったことが残念という想いがあるのか、いかがでしょうか?
「取れるチャンス自体は何度かあったので、そこで決めきれないのは、先日お話した通り、自分の実力不足、力不足だと思っています。その辺ではまだまだ改善の余地が自分自身にはあると思うので、それ自体は悔しく思います。ただ、今日は引き分け以上で8位という順位でシーズンを終えられるということも試合前から分かっていましたし、それは今シーズン、積み重ねてきたからこそ、そういうことが起きていたと思うので、とにかくチームのためにプレーできたということ、貢献できたかどうかは分からないですけれども、そこを選択できたのは良かったのかなと思います」

Q:城後選手は前節でJ1通算100試合に達して、今日は101試合目となり、来年もこの数字を伸ばしていきたいところだと思います。この通算出場試合数について、どのように感じられているのか教えてください。
「あんまり気にしてはいないんですけれども、とにかく、試合に使いたい、こいつをピッチに立たせたいと思ってもらえないと、試合には簡単には出れないと思っています。若い選手もどんどん育ってきて良いプレーをしている中で、どちらを使うかと言ったら、おそらく若い選手を取ると思うので、日頃のトレーニングの中から、『こいつやってくれそうだな』というプレーを発揮していきたいと思います。その中で試合数を伸ばしていければと思いますけれども、試合数にこだわらずに、試合に出ていく中で、より結果につながるプレーであったり、みなさんの心に響くプレーで会ったり、そういうことを意識していきたいなと思います」

◎北島祐二選手(福岡);
Q:今日は夏以来の久しぶりのピッチになりました。アビスパにとっては勝点3を狙うのか、勝点1で試合を終わらせるのか、非常に重要な場面での起用でしたが、どんな想いでピッチに向かったのでしょうか?
「残り10分くらいある中での出場でしたが、監督からは最初の5分は点を取りにいってくれということと、その後の5分は状況によって引き分けを狙いにいくと言われたので、それを体現するためにピッチに出ていきました」

Q:今年は悔しい想いもしたと思いますが、最後の最後で重要な局面を任されたということについては、どのように感じていますか?
「僕自身、夏ぐらいから調子が良くて身体も切れていたんですけれども、その中でなかなかチャンスが来なくて、それでも心折れずにやってきました。最後の10分間だけでしたけれども、やってきたことを見てくれていたんだと思って入ったので、結果は出したかったですね」

Q:ドリブルを仕掛けてシュートを打った場面では、アウェイゴール裏のサポーターから歓声が上がりました。大きな声援を浴びてのプレーはいかがでしたか?
「高揚感もありましたし、ピッチでプレーするために僕たちは練習しているので、久しぶりにピッチの上で歓声が聞けて嬉しかったです。これを自分の中の日常にしていかないといけないなと思いました」

Q:今年のチームはルヴァンカップ以外の目標はすべて達成し、順位も史上最高の8位を記録しました。その一員として、この1年をどのように振り返っていますか?
「試合に出ている選手はもちろんですが、出られていない選手も気持ちを切らさずに練習からアピールし続けて、自分の出番が来た時に自分の力を100%発揮できるように、本当に毎日、毎日、自分との戦いをしてきた結果が、この8位という順位につながっていると思います。達成できなかったルヴァンカップは来年への課題と言いますか、また新しい目標がまたできると思うので、ピッチに出ている選手も、出ていない選手も、気持ちを一つにしてやっていくことが大事だと思います」

Q:CKの場面でニアに蹴って城後選手が飛び込んでくるという惜しいシーンがありました。あれは2人で示し合わせていたものがあったのでしょうか?
「CKを蹴るときは、ニア、真ん中、奥と、大体3点に蹴ることを決めているので、そこに狙って蹴っているんですけれども、そこに人が入ってくるのは決まっているので、城後さんと決めていたというわけではないですけれども、あそこに人が入ってくるのは分かっていました。得点にはつながらなかったですけれども、惜しい形は作れたのではないかと思います」

Q:試合前から『こういう場面があったら俺によこせ』的な話があったわけではないんですね。
「でも試合前から、僕が出たらCKやFKを蹴るというのは決まっていたので、そこは何となく意識しながら試合は見ていました」

Q:終了間際に城後選手がドリブルで持ち上がった場面で、城後選手が自身の記録を敢えて狙わずに勝点1を拾いに行きました。監督もあのプレーを称賛していましたが、あのプレーを、同じピッチに立った北島選手にはどのように映ったのでしょうか?
「あの場面では、城後さんがドリブルしている時に僕が後ろからついていってゴールを狙いにいったんですけれども、城後さんの勝利に徹する気概と言いますか、プロとしてのメンタリティというのは、城後さんがボールをコーナーの方に持って行った時に感じました。そこで下手にシュートを打ってGKにキャッチされて、そこからカウンターで失点してしまうと順位も入れ替わってしまうので、シーズンを通しての順位を一つでも上げるという目標の中で、あのプレーは城後さんにしかできないというか、僕だったり、もっと経験の浅い選手ならシュートを打ちにいってしまったと思いますが、それを城後さんが背中で示してくれたと思いました」

Q:来年、チームとしても、個人としてもステップアップするために必要になってくること、特にオフシーズンでやらなければいけないと感じていることがあれば教えてください。
「オフシーズンは身体を休めることも大事ですし、来シーズンに向けてというところで、より自分の武器であるドリブルの練習や、それをどのようにして試合に活かすかというのを常に考えながら、ボールを置く場所や、すぐにシュートを打てる所にボールを置くことなど、より実践に近い形でのイメージ作りを大切にしたいと思っています」

Q:(FC東京広報担当)それでは最後にメディアのみなさんにお礼とかはありませんか?
「1年間、ありがとうございました。チームのみんなの頑張りというものをより多くの人たちに伝えていただいて、より福岡を盛り上げていけるように僕たちも頑張るので、また来年も一緒に戦ってください。ありがとうございました」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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