「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント YBCルヴァンカップ第1節 湘南-福岡】「プラン通りにできなかった」/井上聖也/城後寿

2022Jリーグ YBCルヴァンカップ 第1節
2022年2月23日(祝・水)15:03キックオフ
会場:レモンガススタジアム平塚/ 4,770人
結果:湘南ベルマーレ 3-1 アビスパ福岡
得点:[湘南]山田直輝(14分)、杉岡大暉(45+1分)、[福岡]城後寿(79分)、[湘南]大橋祐紀(88分)

◎井上聖也選手(福岡);
Q:今日がプロ公式戦デビューになりました。どんな印象を持たれていますか?
「デビュー戦という緊張感もなく、いつも通りのプレー、メンタルでできたというのがひとつありますが、試合内容としては15分頃、前半のアディショナルタイム、終了間際と、一番取られたくない時間に失点してしまっているので、僕自身、前半から、もう少し自発的なプレスやプレーなどを全体に促すべきだったというふうに反省しています。ちょっと受け身になった感じもしたので、そこで相手に先制されて、自分たちのやりたいことというか、プランニング通りにできなかったというのがあるので、そこを修正していきたいなと思っています」

Q:ご自身のパフォーマンスについては、どのように感じていらっしゃいますか?
「最低限くらいかなと思うんですけれども、チームが負けたということは自分のミスであり、自分の責任だと思っているので、まだまだだと考えています。自分の特長であるロングフィードとかは最低限のところは出せたのではないかと思っていますが、湘南さんのプレスの早さや切り替えの早さでJ1の強度を感じることができたので、それを次に活かしていきたいなと思います」

Q:プレスの早さ、切り替えの早さというお話をされましたけれども、一歩、半歩詰めるということに関して、大学とJ1の違いというものを感じたところはありましたでしょうか?
「はい。それを多く感じる場面はアビスパ内でもありますし、今日、初めて公式戦で他チームとやる機会があって、それもJ1の中でもトップレベルの切り替えの早さや球際の強度がある湘南さんとできて、負けてしまいましたけれども、そこから得られたものというか、もっともっと判断スピードを上げないといけないですし、もっともっと質の高いフィード、判断の正しいパスが必要ですし、守備の時には早め、早めに仲間に指示を出さなければいけませんし、仲間がしんどい時はもっと自分が鼓舞して、リズムが悪いときこそ後ろの選手が引っ張らないといけないと感じました。大学と変わらない部分もありますが、やはりフィジカル面や頭の回転の早さというところで大きく違いがあると感じています」

◎城後寿選手(福岡);
Q:結果は敗戦でしたが、城後選手のゴールはチームに可能性をもたらす、「もう一回」という流れを作ったと思います。まずゴールシーンを振り返っていただけますか?
「その前に1本クロスが上がってきて、そこで競りにいけなかったので、次のボールは必ず競りにいかないといけないという気持ちがあったのと、競った選手があまり背が高くなかったので上から叩けるのではないかということ、そしてスカウティングでクロスにはあまり強くないというのは頭の中に入っていたので、チームとして狙った形で点が取れたのかなと思います。けれども、そのあとすぐに失点してしまったので、結果的に評価に値するゴールではないのかなと思います」

Q:前半は少しアビスパらしくないなというところでの途中出場だったと思います。どんな想いであの時間帯は出て行かれたのでしょうか?
「流れが良くない時間帯もありましたけれども、いいプレーをしている選手、いいプレーが流れている時間帯というのもあったので、自分が出場した際には、まずは自分の特長をしっかりと活かそうということと、0-2の状況だったので、とにかく点を取らないと勝点が取れないと思っていたので、ゴールすること、チームのためにプレーすることを意識してピッチに入りました」

Q:リーグでの連続ゴールは去年で途切れてしまいましたけれども、Jリーグ公式戦という意味では17年連続ゴールという形になりました。これだけコンスタントにパフォーマンスを続けられている理由が何かあれば教えてください。
「コンディションは特に良くもないし悪くもないというところですし、試合のメンバーに入る、入らないというところもあると思うんですけれども、どういう状況でも試合に関わるために、ピッチに立つために、自分のやるべきことを日頃からやることが大事だと思っています。自分は準備というところを大切にしているので、いつチャンスが来てもいいように、ピッチに立ってもいいように、日頃から準備をしているつもりなので、そういうところが今日は結果に結びついたと思います。けれども、僕の立場を考えれば、今日ゴールを決めたからと言って次の試合に出られるのかと言ったらそうではないと思いますし、結果を常に残していくことでチャンスがもらえると思うので、今日の結果に満足することなく、また次の試合でピッチに立てるようにいい準備をしていきたいなと思います」

Q:城後選手が上からご覧になっていた開幕戦で、チームの状況、手応え、課題など、感じたことがあれば教えてください。
「キャンプから取り組んできたこと、監督がシゲさんになってから継続してやってきていること、それを存分に開幕戦では出せたと思います。結果は勝点1で終わりましたけれども、みんなに期待を持たせるようなゲームができたと思います。上から見ていて出ている選手みんなが躍動していたので、僕自身も刺激をもらいました。いいチームを作っていくという意味でも、そういった刺激を与えられるような試合が大事になってくると思うので、リーグ戦に出た選手たちにもっとプレッシャーをかけられるように、今日出た選手たちは、もっともっとやっていく必要があると思いますし、やれる選手がそろっていると思っています。下を向いている時間はもうないと思うので、次はリーグ戦ですけれども、その試合に向けて、みんなで力を合わせて頑張っていきたいなと思います」

Q:先ほど準備というお話をされました。準備をするうえで大事なことということで改めて感じるものというのは、どういうところがありますか?
「身体の準備はもちろんあると思いますし、心の準備も、気持ちの準備も、頭の準備もあって、全部の準備が必要だと思います。身体の準備だけをしていても、気持ちと頭がついてこなければ、おそらくいいパフォーマンスは出せないと思うので、どういった状況になったとしても、メンタルのところの準備は必ず必要だと思っています。気持ちで身体が動くときもありますし、身体を無理やり動かすことで気持ちがついてくることもありますし、一言では片づけられませんが、あらゆる面での準備が必要です。自分は言葉で多くを語るような人間ではないのですが、そういったことを特に若手の選手に背中で伝えていきながら、あと何年できるか分からないサッカー人生を少しでも長くできるように、いい準備を続けていきたいと思います」

Q:今日のゴールはこぼれ球に飛び込んだというよりも自分で引き寄せたゴールだったと思います。なんの準備がもたらしたゴールだと思いますか?
「先ほども言いましたが、自分が入った時の一つ目のクロスに飛び込んでいけなかったので、そこから学んだことがあのゴールの準備につながったのかなと思いますし、何とかしなくてはという気持ちがあのゴールにつながったのかなと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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