「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1第12節 福岡-川崎】「チームとして良くなっているんじゃないかと感じている」/長谷部茂利

2024明治安田生命J1リーグ 第12節
日時:2024年5月6日(月)14:03キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/9,174人
結果:アビスパ福岡 1-1 川崎フロンターレ
得点:[川崎]山田新(75分)、[福岡]紺野和也(85分)

◎長谷部茂利監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「前半から後半にかけて、失点をするところまでは自分たちらしさがすごく良く出せたというふうに思っています。点数は取れませんでしたが失点はしない。そこはやりながら(チャンスを)伺っていたんですけれども、流れが良かった中で先に失点してしまったので、選手たちがどういう反応を示すかなと思っていたのですが、心配することはない、選手たちで盛り返して良い得点を取りましたし、その後もまた追加点を取れそうな雰囲気にも、プレーにもなっていました。選手たちたくましくなったなと。相手が何名かの選手が代わったとは言え、もしくは疲労していたとは言え、昨年はフロンターレに全く勝てなかった。結果だけを見れば全く歯が立たなかった。そんな中で選手たちはよくやってくれたし、成長しているんじゃないかなと思います。チームとして良くなっているんじゃないかと感じています」

Q:後半の入りのところで少し押し戻された感じを交代選手で盛り返して、そこから先制点を奪われましたが、また押し戻しました。ピッチの選手にどんなメッセージを送ったのでしょうか?
「入る選手には、そのサイドで押されているからどうにか押し返せというような、それに近いメッセージを伝えました。ただ、チームとしては後半も良い流れにもっていきたいけれども、当然、相手もいろいろできるチーム、監督さんですから、そんなに甘くはないとも思っていました。ペナルティエリア内にボールが入ってくる場面で失点をしなかったので非常に大きかったと思います。前半にあれだけ良いプレッシャーをかけるために走り続けた選手は余計に疲労していたと思うので、そこも含めてプランもありましたし、そこで交代を上手く使って、入った選手が得点も取りましたし活躍もしてくれたし、最初から出た選手は点数は取れませんでしたけれど無失点に貢献したと思いますし、全体で非常に良かったと思います。メッセージはそういったメッセージでした」

Q:中2日で前線の3人を代えましたけれど、そこの意図と先発で出た彼ら3人の評価を教えてください。
「今言ったように前の運動量というのは非常に多いですし、強度も高いので、前節から中2日でコンディションが戻るかという意味では難しい。それも含めてコンディションの良い選手、またプレスを掛けられる選手、守備面ではそういうタスクがあります。我々のチームはどのポジションでもそうですけれど、特に前の3選手は強度が高いのですが、それをやってくれました。回数も多かったですし良くできたと思います。ただ、攻撃のところはもう少し自分たちの色が出せるようにという意味では出せなかった。出せた場面もありましたが、守備も上手ですけども攻撃も結構できるので、もう少し出してほしいなというふうに思います。練習ではできるんですけれど、なかなか公式戦では出せないのが実情でして、それを公式戦で出せるように、気持ちの部分も大きいと思いますが、もっともっと堂々とプレーしていいんじゃないかと選手にも伝えようと思います」

Q:同点に追いついてからはアビスパにもチャンスがありましたし、相手にシュートを打たれる場面もあって結構オープンな展開になりました。あそこは想定通りだったのか、それとももっと落ち着いたゲームにしたかったのか、その辺りはいかがですか?
「同点になった時点で、その前もオープンな展開でしたし、自分たちのミスで失点したというところも含めて、ある意味、イケイケになっているし、相手は恐らく我々が攻めたところを奪ってカウンターを仕掛けて『はい、2点目。ゲーム終わり』というところがプランだったというか、そういうチームですね。それができる、常にやってきたチームです。それに気を付けながらも自分たちは点数を取りにいって、意外と早く取れたので、まだまだいけるというスタジアムの雰囲気も含めて、ファン・サポーターに押されて『もう1回行くぞ』という空気を選手たちからも感じましたし、スタジアムの雰囲気も感じましたし、それが良い方向に出ていたと思います。ただ、相手の巧みさとボールを扱う上手さに押し込まれましたけど、あそこでカウンターでキーパーと1対1で決定機を迎えたというのは、個人もそうですが、チームとしてはアビスパらしい流れでした。あそこで入れば今日一日が良かったんですけれど、また次に決めてもらうことを期待していますし、みなさんにまた見に来てもらうことを期待しています」

Q:交代カード5枚を70分までに使って、早め早めな印象があったのですが、その狙いを教えていただけますか?
「悪くはなかったと思いますが、より良く交代選手を入れることで自分たちが点数を取りにいくということでした。先ほども話しましたが、前の選手は特に強度が高く、疲労も見えていたので、そこにフレッシュな選手が入って活性化というか、攻守に渡って自分たちの色が出せるようにという狙いでした。評価としては本当に良かったと思います」

Q:先ほど川崎相手に去年までは歯が立たなかったというようなお話をされましたが、今日は追いつきました。今年はマリノスに勝ったり、広島には引き分けたり、今までそういった相手だったチームにも堂々と立ち向かっていけています。チームとしてどういったところに良さを感じていますか?
「まずメンタリティ、考え方というところですね。これまでも強いチームに立ち向かっていましたし、それをどうにかしようと続けているんですけど、昨年は4、5チームに対してホーム&アウェイの両方とも負けたという結果になってしまったのですが、今年は同じにならないように、選手たちも、私たちスタッフも意識しています。特にホームでは、これだけのみなさんに支えられている中で勝ちたいなという想いもあるので、今日は引き分けましたけれど、攻撃のところでシュートを打ちにいくとか、攻撃を積極的に仕掛ける、アグレッシブにいくというところ出せてきているので、その辺が良い方向に向かいつつあるのかなと思います。細かいところではなくて、そういうメンタリティ、考え方が良いほうに行っているんじゃないかと思います」

[武丸善章=取材・写真/中倉一志=構成]

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