「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J1第20節 浦和-福岡】「いいコミュニケーションが取れている」/明本考浩/小泉佳穂

2021明治安田生命J1リーグ 第20節
日時:2021年6月27日(日)19:01キックオフ
会場:埼玉スタジアム2002/4,724人
結果:浦和レッズ 2-0 アビスパ福岡
得点:[浦和]小泉佳穂(11分)、5 明本考浩(76分)

◎明本考浩選手(浦和);
Q:ゴールシーンは、ゴール前中央付近からニアサイドに走りこんだ形でしたが、汰木選手のボールも含めて狙い通りだったのでしょうか?
「中の入りというのは決まっていましたし、昨日の練習からニアに行っていたので、本当に上手くボールが来て合わせることができて良かったなと思っています」

Q:明本選手に試合後に話を聞くのはかなり久しぶりです。おそらく、SBになってからは初めてではないかと記憶しています。
「そうですね。結構長かったですね(笑)」

Q:SBの手応えなどはいかがですか?
「手応えとしてはいい感じですし、SBでは、どちらかというと守備に重心を置いているので、やられないことを意識しています。今日対峙したクルークス選手は非常にいい選手で前回対戦時にはやられていたので、今日は絶対にやられないということだけしか意識していなかったですけれども、その中で結果も出て本当に良かったと思います」

Q: 明本選手を見ていると、ボールの落下点に入るのが非常に上手い印象があります。今日もハイパントのキックに対して、かなり早い段階で真下に入っていましたけれども、その辺りの自己分析を教えていただけますか?
「空間認知というところが僕は優れているのかなというふうに思っていますし、(背が)小さい分、そこはすごく大事ですし、タイミングだったりというのは段々身に付いてきているので、それが発揮できているのかなというふうに思っています」

Q:それはプロに入ってからですか?それとも昔からですか?
「学生の時からです」

Q:守備に重心を置いていたというお話がありました。クルークス選手だけではなく、相手の右サイドからはサロモンソン選手も上がって来ていたと思いますが、そこの部分をどうやって組織として潰していこうと思っていましたか?
「本当に福岡さんのストロングポイントだったと思うので、試合前からクロスを上げさせないように近い距離に行くということを意識していましたし、トモ(大久保智明)とも連携が取れていましたし、本当にクロスの回数はあまりなかったかなと思っています。抑えられて良かったなと思います」

Q:相手はシンプルに入れてきていましたけれど、そこはどういうふうにリスクマネジメントしていこうということだったのでしょうか?
「CBの槙野くん、拓(岩波拓也)くんが競った後、僕と(西)大伍くんでカバーしようと常に話していましたし、ボランチの選手の(伊藤)敦樹と(柴戸)海くんも、そこのリスクというのは常に意識していましたし、バランスはすごく意識していました」

Q:福岡の状態が違っていたにしても、GKを含めてDFの5人とダブルボランチのメンバーは前回対戦時とまったく同じでした。けれども、前回と違って相手をかなり押し込んだり、ダメージを与えるビルドアップができたと思います。どういったところに成長を感じますか?
「常に相手を見たり、いわゆるへその部分を誰が取るのかという部分もしっかりできていましたし、いいコミュニケーションが取れているのかなと思っています」

Q:決めきるところまではいきませんでしたが、崩し切るというところは前回と違ってできていた印象があります。
「湘南戦から良い崩しというのは常にできていましたし、後は決めるだけというところのシーンが多々あったので、そこはもっと課題ですし、詰めていく必要があるのかなと思っています」

◎小泉佳穂選手(浦和);
Q:攻撃のアクセントとして、最近コツを掴んだというか、かなりボールの出所を分かって予測した動きができて、あのゴールにつながったと思います。ご自身でプレーしてみて、その辺りはいかがですか?
「僕がコツを掴んだというよりは、チームとしてのボールの動かし方が安定してきて、チームとして意図を持った形でボールを動かせているので、その結果として、自分もいるべき場所にいて、いい形でボールが入ってくることが増えているのだと思います」

Q:チームに起こっている現象として、予測して連動しているという手応えを感じていらっしゃるということでしょうか?
「いろんなパターン、いろんなやり方がありますけれども、その中で相手に応じて臨機応変にどういう形を使うのかというのを全員が共有してボールを動かせているので、僕もそれに合わせて動くと、きれいにボールを受けられるシーンが増えているのかなと思います」

Q:まさしく得点シーンはそういう形でした。
「あのシーンとかも、もちろん練習でもやっているし、選手間でも良く話し合っているパターンの一つではあったので、すごく意図した形で点が取れたのかなと思います」

Q:得点シーンはいい形で左足を振り抜いたと思いますが、狙いとか意図を、もう一度振り返っていただいてもいいですか?
「どこまで言っていいのか分からないというのが正直あるのですが、あれは西選手があの位置で持って、田中達也選手がいい形でマークを引き連れて抜けてくれたことで、自分がいい位置でボールを受けられたので、その2人と自分の一瞬の意思というか、判断の共有ができた結果、相手に後手を踏ませることができたと思います」

Q:左足でのシュートでしたけれども、左右変わりなく蹴れるという自信の表れかなと思いました。
「どちらの足でも蹴れることが自分の大きな強みなので、あのシーンも何のためらいもなく振りぬけたのかなと思います」

Q:トップ下で輝きを増していると思いますが、江坂選手が移籍してきたということで、さらにやらなければいけないという想いもあると思います。そういう部分で刺激だとか、自分自身、どうやって生き残っていこうかとか、どのように思っていますか?
「いろんな戦い方であったり、フォーメーションであったり、相手がいる中で競争するのか、共存するのか、いろんなパターンがあると思うんですけれども、ここ2、3日一緒に練習してみても、当たり前なんですけれども本当にすごく上手だなと感じます。特に得点に対する鋭さだったり、迫力だったり、そこのところは自分に足りないものを持っていると思うので、自分にないものは盗むつもりでやりますし、お互いにいい刺激を与え合って、自分自身も成長していきたいと思っています。それをすることでチームがより強く、そして勝てるようになることが一番いいことだと思います」

Q:後半のちょっとした時間は苦しみましたけれども、全体的に見れば、ボールを受ける選手たちの動きというか、判断がすごく早くなってきているのかなという感じがあります。出し手が選ぶことができるというか、その辺りは、やりながらどのように感じていますか?
「本当に一人ひとりの選手が、意図した形で、そこに状況判断を加えながらボールを受ける動きをしていて、自分一人ではなくて、周りを意識しながらボールを受ける動きができるようになってきているので、相手にとっては掴みどころがないと思うし、出し手もやりやすいと思います。また、出し手もどこでも選べるようにボールを持つというところで、全体を通してバックラインから、中盤、FWまで、全員が選べるようなボールの持ち方ができるようになっているのも、また一つの要素かなと思っています」

Q:前回の福岡戦が大変だっただけに、チーム全体として、より成長を感じた部分もあるのではないでしょうか?
「前回の福岡戦も、やっている感じは全然悪いとは思っていなくて、本当に紙一重というか、サッカーは最後に点を取るスポーツなので、そこの質がまだまだ足りなかったというのがありました。自分たちのサッカーが通用しないとは思っていなかったので、今日はそれを実際に結果につなげることができて、すごく嬉しく思っています」

Q:前回の囲みの時に意図した形でボールを奪いたいとおっしゃっていて、まさにそういうゴールになったかなと思います。今日のプレーは自分で褒めてあげられるようなプレーですか?
「はい。ゴールは文句なしですね」

Q:同時に、周りのことをもっと生かすプレーで点を取らせるというところもやっていきたいとおっしゃっていましたけれども、今日、試合全体を振り返って、その点はいかがですか?
「試合全体を通して言うと、まだまだ僕個人としては課題がたくさん出た試合でした。いい状態で自分にボールが入る中で福岡の前選手に潰されたシーンもありましたし、ラストパスのところが精度を欠いて点に繋げられないところもあったので、まだまだですね。事実として課題は常にあるので、一歩一歩、一段一段、それを潰していけるように日々の練習から、また一試合、一試合大事にして、少しでも上手く、強くなれればいいと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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