「football fukuoka」中倉一志

目指す場所はプロの舞台

J1定着を目標に宮崎キャンプで準備を重ねる選手たちの中で、プロを目指す若い選手たちが一緒に汗を流している。参加しているのは、アビスパ福岡U-18に所属する間嶋佑弥選手(GK 写真中央)、崎村祐丞選手(FW 写真左)、濱口功聖選手(DF 写真右)の3人。いずれも将来の夢はプロの舞台で活躍すること。質が高く、ハードなトレーニングにアマチュアとの差を感じながらも、貴重な経験を体に刻むべく、日々、トレーニングに励んでいる。

「GKは、局面での技術が一番問われるポジション。ミスが許されない状況の中でゴールを守るという点で、プロのみなさんは様々な技術を見せてくれます。ステップ、パス、セービングに至るまで、すべてがユースとは違うので、とても参考になっています」
そう話すのは、キャンプ初参加で、4月から中央大学への進学が決まっている真島選手。プロの技術を間近で実感し、その中で一緒にトレーニングすることで、短いキャンプ期間の中でも、さらに自分が成長しているのを実感すると話す。

CBの濱口選手も今回のキャンプが初参加。トップチーム昇格を目指す濱口選手にとって、高校生活最後のシーズンを迎える前にトップチームのキャンプに参加することは、貴重な経験であり、更なる成長への財産にもなっている。
濱口選手と同期の崎村選手のポジションはFW。トップチームのキャンプ参加は、中学校3年生の時以来、3年ぶり2度目になる。各年代別代表の経験を持ち、将来が嘱望されいいる選手だが、ここからは結果が必要。プロの刺激を直接受けることは、そのための糧になるはずだ。

2人が高校年代のプレーヤーとの違いを実感するのは、あらゆる面でのスピード。「プレーのスピードとか、ボールにアタックするスピードとか、判断のスピードとか、あらゆる面のスピードが高校生徒とは全然違う」(崎村)と口にする。だが、そのスピードに、一歩でも近づくことがトップチーム昇格への条件。プロ選手の道に一歩でも近づけるように、生目の杜のピッチで必死にボールを追う。

そして、大学でサッカーを続ける真島選手の目標もプロ選手になることだ。
「まずはプロの特別指定選手になって、またプロの世界に戻ってくるというのが一番の目標です。またオリンピックの世代でもあるので、そこを目指して頑張りたいと思います」
ユースからのトップ昇格はならなかったが、諦めない限りチャンスは何度でもある。

3人にとって、貴重な経験となる宮崎での14日間。それを糧にして、プロ選手への道を切り開いてほしいと思う。そして、いつの日か、3人のコメントをレベルファイブスタジアムのミックスゾーンで聞いてみたい。

【中倉一志=取材・文・写真】
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