J1第7節全試合振り返りLIVE(J論)【3/31(月)22時】

石井紘人のFootball Referee Journal

【無料記事/審判紹介コラムvol.2】W杯アジア最終予選日本代表×タイ モフセン・トーキー主審とは?  

96日の1915分キックオフとなるFIFAワールドカップ2018ロシア大会アジア最終予選第二戦の日本代表×タイ戦の主審だが、リオ五輪ファイナルを吹いたアリレザ・ファガニをおさえてイラン最優秀主審賞を獲得したことのあるイランのモフセン・トーキー主審が割り当てられるようだ。日本では、AFCアジアカップ2011年のシリア×日本戦の“疑惑のオンサイド”で有名かもしれない。

そんなモフセン・トーキー主審とはどのような主審なのか?

分かりやすく言うと、かなり厳しくファウルをとる。PA内でのフィフティに見えるものにも厳しい。シリア×日本戦のジャッジに関して、当時、岡田正義氏は「PKをとったことで、皆さんはPA内でのファウルはとるという基準を感じますよね。そして、82分にファウルかどうかギリギリのシーンがあった。モフセン主審は、自分が置いた基準を考え、岡崎選手が受けたのは(川島のファウルと違って)ギリギリのファウルではありましたけど、PKという判定を下したのだと思います」と教えてくれた。

また、2013AFCチャンピオンズリーグの浦和レッズ×広州恒大戦で、浦和レッズが獲得したPKについてペトロビッチ監督は「今日のPKに関しては、吹いてもおかしくないし、吹かなくてもおかしくないシーン。フィフティだった」と振り返っている(参考記事:[連載:Jリーグ5]日本の試合の後にレフェリーに関する質問が出ることを私は嬉しく思っている」(ペトロビッチ監督])。

では、日本代表はどのようにプレーすれば良いのか?

まずPA内では、どんどんドリブルで仕掛けた方が良い。その反面、PA内の守備に気を付けなければいけない。セットプレーなどでのホールディングは要注意。マンツーマンで対応する時は特に。ゾーンをベースにポイントだけマンツーにするなど、とにかくホールディングをとられないことを、フリーでシュートさせないくらいに意識すべき。また、コントロールするために、異議になるようなファウルアピールではなく、懐柔するようなコミュニケーションをとった方が良い。

第一戦のUAE戦を割り当てられたアル・ジャシム主審は予想通り(参考:【無料記事/審判紹介コラムvol.1W杯アジア最終予選日本代表×UAE アブドゥルラハマン・イブラヒム・アル・ジャシム主審とは?)、しっかりと足のコンタクトをとった。6分に長谷部誠への足へのチャレンジをとり、7分の香川真司のスライディングも足に影響したため。10分、酒井宏樹の足に無謀にスライディングしたサレムに警告。11分の酒井のスライディングも基準通りで、15分にも香川の足へのファウルを見極めた。その基準があった中で、51分のPKに繋がる(参考記事:【石井紘人の審判批評】W杯『日本vsUAE』で起きた疑惑の判定“”中東の笛を斬る)。“幻のゴール”はあったものの、レフェリング時代は予想通りでもあった。

そういった意味でも、主審の基準を理解すれば、防げる失点もあるし、生まれる得点もある。

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