【石井紘人コラム】成熟していく審判と選手の関係
2008年シーズンは、審判員にとって苦難の年だった。
ゼロックススーパーカップでは家本政明のレフェリングを巡り大混乱がおき、J1リーグ戦では西村雄一のコミュニケーションに対し、上本大海が「暴言をはかれた」とメディアに語り、大騒動となった。
レフェリーの総合的なレベルは上がる一方で、レフェリーと選手の信頼関係がなかなか構築されない。試合後、選手たちがレフェリーへの不満を言うことは後を絶たなかった。そんな負のスパイラルを断ち切ったのが、FIFAワールドカップ2010での西村の活躍である。ブラジル×オランダというビッグマッチを見事にレフェリングし、世界的な評価を上げた。それに伴い、「実は日本のレフェリーのレベルは高いんだ」と理解する人たちが増えた。2010シーズン以降、西村のコミュニケーションを駆使したレフェリングは、Jリーグでも選手たちに受け入れられるようになる。
そして、西村と上本との関係にも変化が起きた。
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