ラインメール青森 岸田翔平「(経験してきたことを)このチームに活かすことが自分の使命なんだ」【インタビュー】成績だけではないJ3昇格のハードル
昨季までJ2・水戸ホーリーホックに在籍していた岸田 翔平が日本フットボールリーグ(JFL)のラインメール青森FCに加入した。水戸時代に何度も話をうかがっていたので、新天地での働きが気になっていた。そこで4月16日に行われたJFL第6節・東京武蔵野ユナイテッドFC戦後、話を聞いた。
■岸田翔平プロフィール
1990年4月3日生まれ、大分県出身。
経歴
大分トリニータU-12-大分トリニータU-18-福岡大サッカー部
2012年~2016年 サガン鳥栖
2015年~2016年 V・ファーレン長崎(期限付き移籍)
2017年~2018年 大分トリニータ
2019年~2021年 水戸ホーリーホック
■青森を選んだ理由
――ラインメール青森に加入するキッカケは?
岸田 トライアウトですね。トライアウトが終わって1週間もしないうちに、ラインメールから連絡をもらいました。僕はトライアウトを受けるのが初めてだったので、受けてからどれくらいしたら連絡がくるのかも知らなくて、最初に話をくれたクラブが青森だったのです。Jリーグでプレーしたいという気持ちもあったのですが、上を目指せるチーム、青森はJリーグ昇格のライセンスがある。それにトライアウト後にすぐに話をくれて気にかけてくれたし、「一緒に上を目指そう」と言われました。それが決断の決め手になりました。僕は九州出身なので青森は僕にとって全く知らない土地だったんですが、まあ、それも人生の中で面白いかなと思いました。
――じゃあ、雪の街での生活は初めてなんだ。びっくりしたでしょ。
岸田 いやー、びっくりしましたよ。でも、地元の人から話を聞いたら「こんなものじゃないよ」と言われまして(笑)。
――練習場所があちこちに転々として、いろいろ苦労があると思うんだけど。
岸田 あらためて、いままでの環境とか、練習場所もそうですし、道具や練習着とかもそうした環境が本当は当たり前じゃないということを再確認させられました。これまで恵まれた環境でやらせてもらっていたことに、あらためて気付けました。監督の柴田 (峡)さんも話をしていましたが、これからJリーグを目指すチームにとって、僕も含めて何人かJリーグでプレーしている選手もいる中で、チームとして上を目指すのに足りてない部分がいっぱいあるよね、と。Jリーグに行くにはまず勝たないといけないですが、それと同時にクラブ自体もいろんな意味で拡張していかないといけない。僕はJリーグで9年間くらいプレーしてきて、その中でいろいろなチームに在籍して経験してきたことを、このチームで活かすことが自分の使命だと思いました。上のカテゴリーに上がりたいという気持ちが、ものすごく強くなりました。
■J3昇格に必要なこと
――チームのシステムに関して聞きたいんだけど。
岸田 うしろが3枚で「3-4-3」ですね。僕は3枚のうちの右をやってます。
――(武蔵野戦の)10分に、ドリブルでペナルティエリアに切り込んで2人をかわし、ポケットに入ってマイナスのクロスを上げたシーンがあったけど、キレキレだったね。あれはすごかった。ボールのトラップの仕方を見たら「あっ、Jリーガーだな」と思うよね。
岸田 ありがとうございます。青森に来てからああいうプレーは見せたことがなかったのですが。いまはDFのポジションですが、もっと前にボールを運んで得点チャンスを増やしたいと思っています。
――左サイドはほとんど攻撃参加のために上がれなかった。理由があるの?
岸田 右サイドの27番の佐久間(駿希)がヘディングの強い選手なので、うしろからのロングボールを佐久間に当てて、セカンドボールを拾ってチャンスを作るやり方を練習でやっていて、それでボールが僕のところに来る回数が多くなったことはありますが、右サイドから攻撃を組み立てたのはたまたまですね。
――柴田監督のサッカーはどんな感じなの?
岸田 面白いですね。守備でやらないといけないことは徹底していて、しっかり守るということですね。失点はあまりないので大崩れはしていないですが、いまはあまり得点できていない。選手同士でしっかりと話し合いをしてコンビネーションをもっと増やしていかないとならない。武蔵野戦の前半も得点のチャンスが何度かあったので、あそこできちんと得点していければ。そういった意味でも、選手個人個人の技術やクオリティーを上げていかないとならない。
――守備は安定していたよね。
岸田 そうですね、ずっとあのメンバーでやっているので、コミュニケーションも取れていますし、うしろが安定しないとチームとしてバランスが悪くなりますから。
――目指すところはJ昇格だね。
岸田 青森市からJリーグへ、ですね。雪で青森市はなかなか練習ができないので、八戸市に行ってヴァンラーレ八戸の人工芝の練習場を借りてやっていたのですが、八戸には負けたくないという気持ちは強くなっています。
――昨季まで在籍していた水戸の試合は気になる?
岸田 見てます。なんだかんだで自然と見ています(笑)。(監督の)秋葉( 忠宏)さんはいい感じに盛り上げるのがうまいので、自分たちがやっていることを信じていけば、歯車が合い出して波に乗ってくると思います。だから、あまり心配はしていないです。
川本梅花