鈴鹿で最年長出場記録を更新し続けるカズの心情とは? 明治安田の「QOL応援プログラム」CM出演に寄せて
現役最年長Jリーガーにして元日本代表、伊東輝悦が今季限りの現役引退を発表した。Jリーグが開幕した1993年、高卒ルーキーとして清水エスパルスに入団して2010年までプレー。以後、ヴァンフォーレ甲府(2011~13年)、AC長野パルセイロ(2014~15年)、ブラウブリッツ秋田(2016年)、アスルクラロ沼津(2017~24年)でキャリアを重ねた。
現役Jリーガー最年長の50歳、
1993年からJリーグで戦うレジェンド#伊東輝悦 選手が、今シーズン限りで
現役を引退することを発表しました。1993-2010 @spulse_official
2011-2013 @vfk_official
2014-2015 @NAGANO_PARCEIRO
2016 @blaublitz_akita
2017-2024 @azulclaro1990#Jリーグ pic.twitter.com/nbEBWlr6aG— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) October 31, 2024
Jリーグ開幕から32シーズンにわたり、一度も途切れることなくJリーガーであり続け、ついに50歳での現役引退。1996年の「マイアミの奇跡」の立役者として知られる伊東だが、私はJリーグでの間断なきキャリアこそが語り継がれるべき偉業だと思っている。今季のJ3は残り4試合あるが、まずは心より「お疲れさまでした」と申し上げることにしたい。
さて今週のWMコラムは、伊東とは7歳年上で同郷の三浦知良について。先週、Jリーグの取材で訪れた明治安田生命ビルに、巨大なカズのポスターが掲げられてあった。明治安田の「QOL応援プログラム」。10月1日からCMも展開されているので、すでにご覧になっている方もいるかもしれない。
明治安田といえば、言うまでもなくJリーグのタイトルパートナー。JリーガーではないカズをCMに起用することに、その時は何とも言えぬ違和感を覚えてしまった。しかしその後、QOL応援プログラムの主旨を読んで、妙に納得している自分がいた。
お客さまの健康増進や病気の予防をサポートし、もしものときやその後も、健康状態にあわせてMYリンクコーディネーター等(営業職員)が寄り添い、豊かな生活を応援するプログラムです。(参照)
CMでのカズのセリフは「常にベストな自分でいたい。身体も心も輝いていたい。支えてくれる仲間と共に」というもの。ピッチに入るカズの傍らに、スーツ姿の女性営業職員が付き従うという演出となっている。なお、楽曲「wonderful life」を担当した元オフコースの小田和正は、今年で77歳。そして、われらがカズは57歳となった。
カズ(とそのブレーン)が、このCM出演を決断したことに、実のところ戸惑いにも似た驚きを禁じ得ない。かつての彼であれば《もしものときやその後も、健康状態にあわせて》云々という、自身が年寄り扱いされるような露出はあり得なかったからだ。つまりここに来てカズは、自らの加齢や老成を隠さない決断をした、という仮説が成り立つ。
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