コンサル目線で考える「成長するクラブの条件」 Jリーグマネジメントカップ2018<2/2>

■セレッソに東南アジアのフォロワーが多い理由
──次のテーマは経営戦略なんですけれど、このマネジメントカップではけっこうSNSの活用にも着眼点を置いていますよね。非常にユニークな見方だと思うんですが、これに関してはセレッソ大阪がダントツで伸びています。なぜこれだけフォロワー数を増やすことに成功しているんでしょうか?
里崎 セレッソについては、メディアにも少し出ている情報から理解している範囲で言うと、東南アジアのフォロワーが多いという話を聞いていますね。
──国内ではなく、東南アジアですか? セレッソにASEANの選手はいなかったですが。
里崎 以前、フォルランが加入した時に、海外のフォロワーが一気に増えたことはありました。それがまずひとつ。もうひとつが、セレッソさんにはASEANの選手はいないですけれど、タイのシンハービールをパートナー企業にしていますよね。現地のシンボル企業とのコラボレーションにより選手獲得だけでなく、クラブをサポートしている責任企業にもメリットがあるようなプロモーション活動も続けていて、それが一気に花開いたという印象を受けます。それに加えて、SNSのアクティブ数にも違いがあるかと思います。日本ではTwitterのほうが優勢ですが、東南アジアではFacebookなんですよね。
──へえ、そうなんですか!
里崎 そうなんです。ですので、Facebookからのタイ語による発信を積極的にやっていたために、フォロワーが一気に増えていったようです。
──思えばフォルラン効果の前には、若い選手を前面に押し出してセレ女が増えたことがありました。そこで得た人気に甘んじることなく、東南アジアにも積極的に発信しているあたり、セレッソは常に攻めの姿勢をキープしている印象がありますね。一方でInstagramに関しては、鹿島と神戸のフォロワーが多いようですが。
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