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【TOPICS】今季の新アイテムとして登場し、売れ行き好調の「御朱印帳」。企画から商品化を実現した、グッズ担当スタッフの思い。

 

御朱印帳に込めた思いを熱く語る田上さん。2月1日からマーケティング部に配属になりグッズ担当を務める片山奨典さん(左)も圧倒される話しぶりだ

しかし、思いついたからといってすぐに商品化できるわけではない。実現可能かどうかを調査し、どのくらいのコストがかかり、どの程度の売り上げが見込めるかといった試算をして、社内で納得してもらい、企画を通さなくてはならない。

「商品化するかどうか、最終的には幹部が判断しますが、仕入れるからにはしっかり売り切らないといけないので、企画を進める段階でも『どうすれば売れるか』は常に考えますね」というように、デザインや質感など、ディテールにも細かく気を配る。

加えて、「商品の販売計画は、夏までのものについてはだいたい開幕前の時点で決まっている」(田上さん)ため、御朱印帳以外の新グッズの計画も同時進行。開幕前に納品を完了するというスケジュールを逆算すると、内容を詰めて発注するまでの期間も数ヶ月と、短期間でのプロジェクトになる。

まず苦労したのは業者の選定だった。

「全く取引のない相手先だと時間がかかる」ため、これまでグッズ制作で繋がりのある複数の業者にあたって見積もりを依頼。「技術的に困難」「(開幕前の2月いっぱいという)納期的に厳しい」といった事情で頓挫した業者もあった中、東京都内にあるK社が対応可能と分かった。

「でも、そのメーカーさんも最初の見積もりでは製作費が高かったんです。というのは、『題字と裏面のエンブレム、どちらも箔押しにして高級感を出したい』といった絶対に譲れない自分のこだわりもあって、『でもそれをやると、コストが上がるんですよ…』『そこをなんとかお願いします』、みたいなやりとりが、そのあと何度かありました。でも実は、『ここのメーカーさんならやってくれるはず』という読みもありました(笑)」

 

裏面のクラブエンブレムも美しい箔押し。地色も相まって、後朱印帳というアイテム自体が持つ厳粛なイメージも損ねていない

 

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