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中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】ドイツの大胆なDIYの話/持ち票は1人48票⁉フライブルクの市議会選挙の話

こんにちは。ゆきのです。新居に移って半月以上が過ぎ、早くもカレンダーは5月下旬に差し掛かろうとしています。

引っ越しで出た粗大ごみや大量の段ボールの回収が済んで、家の中はずいぶんすっきりしてきました。ユーロ高+紙代の高騰で段ボールが高い!という話を前々回に書きましたが、高い代わりに引っ越し専用の厚手の段ボール箱は本当に丈夫です。今までのうちのライフサイクルからして、数年後にはまた引っ越す可能性が高いので、今回使ってもまだヘタレなかった段ボールは、捨てずにきれいにたたんで再び新居の物置にしまいました。

ガムテ要らずで組み立てて箱も閉められるのが有難い

ドイツの紙製品の質って何だかな……ということをこのコラムで過去何度か書いていますが、この段ボールのように、高品質で高価格な紙製品というのはもちろん存在します。ただ、普段使いの紙製品のコスパの良さでは、やはり日本に軍配が上がると思っています。これは日本とドイツの文字文化の違いにもよるのではないかと考えていて、日本の文字はやっぱり漢字を使う分、細かい部分まできちんと書ける紙質や、細くくっきり書ける筆記用具の需要が高いのかな…という気がしています。ドイツというかアルファベット文化圏では、使われる文字の種類が少なく、1字1字が漢字ほどには細かくないことが、紙や筆記用具の質感にも影響している気がするんですが、実際のところはどうなんでしょうか。長くなりそうなので、文房具の話はまた改めて書きたいと思います。

イメージ: https://www.photo-ac.com/

お国柄というか、建物の違いというか、賃貸の習慣の違いだなと思うのは、「壁」の扱いです。木造の日本家屋では、壁に画びょうを刺したりフックをつけたりすること自体は難しいことではありません。ただ、壁が傷むので、賃貸の場合は特に、壁に物を直接貼ったり取り付けたりするのはなるべく避ける人が多いのではと思います。

かたや現代のドイツの住宅は鉄筋コンクリートが一般的で、少し古い家だとレンガやモルタルが使われていたりもします。固い壁材に普通の画びょうやフックは刺さらないので、ポスターなど紙類はテープで貼り、鏡や額縁や掛け時計など、重いものを取り付けたければドリルでガシガシゴリゴリと大胆に穴を開けてコンクリ用のネジを埋め込みます。学生寮など予め家具が備え付けられている場所や、人の入れ替わりが頻繁にあるような部屋だとそこまでする人は少ないと思いますが、長く住むつもりの物件には、賃貸でも遠慮なくいろんなものを貼ったり取り付けたり、なんならペンキを塗ったり壁紙を貼り替えたりもして、自分好みにどんどんカスタムしていくのがドイツ式。DIYが好きなお国柄らしいなあと思います。

ずっしりと強力なドリルと、コンクリに打ち込むプラグ。DIYの得意な友人に使い方を教わった

ドイツに来てまもない頃にも一度引っ越しをしたのですが、当時の語学学校の先生から「新居の壁は何色にしたい?」という話を振られて面くらったのを覚えています。日本で1人暮らしの部屋を借りていたときには、そんな大胆なDIYをするなんて考えられなかったので。そういえば語学学校で使っていたドイツ語のテキストにも、不動産情報を探し、大家とコンタクトを取り、契約を結んで引っ越し、そして新居を自分好みにアレンジする…という一連の流れが載っていた記憶があります。とはいえ、賃貸は賃貸。ドイツで借りている部屋に手を加えたい場合には、何をどこまでやって構わないのか、契約によっても大家によっても許容範囲が違うので注意が必要です。

新居のリビングの壁。棚か何かをつけていたらしい跡がある。菜箸でぐりぐり開けたくらいのサイズ感の穴

引っ越し作業が一段落したら、プラグを抜いてパテできれいに埋める予定

今回入居した部屋は、大家との話し合いの結果、前の住人の残したDIYの痕跡は原状復帰不要でお願いしました。その代わり、私たちがいつか退去するときも原則掃除のみで、原状復帰は不要、という契約です。家のあちこちにある不要な穴をふさいだり、壁紙の汚れや痛みを貼り替えたりするのはこちらの手間と費用負担になりますが、その分、気兼ねなく好きなように住まいに手を加えられるのは個人的には好きな作業です。とはいえ、日常生活と平行しながらなので、ゆっくりの作業ペースではありますが。

後半は3週間後に迫ったフライブルクの市議会/地区議会選挙の話です。

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