「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 YBCルヴァンカップ準決勝#1 福岡-名古屋】「リードできて嬉しく思う。非常に良かった」/長谷部茂利

JリーグYBCルヴァンカップ準決勝
2023年10月11日(水)19:03キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/6,980人
結果:アビスパ福岡 1-0 名古屋グランパス
得点:[福岡]鶴野怜樹(45+3分)

◎長谷部茂利監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「半分が終わったわけですがリードをできたことを嬉しく思いますし、選手たちのプレーは非常に良かったと思います。ただゲームそのものは、立ち上がりから自分たちが攻撃をする回数はいつもより多かったというような印象ですけれども、試合そのものは五分五分だったかなと。フィフティフィフティだったと思います。入れてれば2-0というような形もあったと思いますし、入れられていたら1-1、逆転の1-2になる形も、カウンターを受けたり、ゴール前で凌いだ守備も含めて、そういうこともありえたんじゃないかなというふうに思います」

Q:おっしゃるように、最後までどっちに転ぶかというゲームだったと思いますが、それでも勝ったというところは、後半のアディショナルタイムに前から追いかけてマイボールに下シーンがありましたが、とにかく前に出る、引いて守るのではなくもう1点を取りにいく、そういう姿勢が勝利に繋がったのではないかと思いますが、監督はどのようにご覧になられていらっしゃいますか?
「おっしゃる通りだと思います。引いてゴール前を守るというよりは、自分たちのやりたい、目指しているプレーを前面に出して、最後のところでゴール前で守ったシーンは実際はありましたが、自らそれを望んでいるわけではなくて、もっと高い位置でボールを取りたいし、ゴールに向かいたいし、それを繰り返せば試合に勝てる可能性が高まると、それを狙っています。非常に選手たちは、今シーズンの終盤に来て地力がついてきたなというか、自分たちのやりたいことが整理できて実行に移せるような、プレーできるような、そういうふうになってきたなと思います」

Q:今日は中村駿選手をはじめ、少しチームから離れていた選手、普段は出場機会が少ない選手が出ましたが、いつものように全然変わらない戦い方で名古屋に堂々と勝ったということで、そうしたメンでもアビスパらしさが成熟してきたなという印象もあります。
「怪我で戦列から離れていた選手は何人かいましたが、チームからは離れていません。いつも一緒にトレーニングもミーティングもできる範囲でやっていました。そういう意味では、今日のスタートで言うと、試合に出たくて出たくてずっと準備していた、そういう選手たちが何人かいたと思います。やはり予想していた通り、アグレッシブに自分のプレー、長所を出してチームに良いプレーで貢献するというか、勝利に貢献したと思います。これからもそういう姿勢を、今日出た選手だけじゃなくて全員が、いつもそういう姿勢を持ちながら、チームに対して献身的に、もしくは長所を出して勝利に導く、貢献するというようなことをやり続けてもらいたいなと思っています。今、そういうチームになっていると思いますし、これからも続けていきたいし、そういう意味ではメンタル、もしくは頑張りというんですかね、そういうところだけではなくてプレーの質のところを上げていけば、もっともっと結果が出せるし、スタジアムにお客さんがもう少し増えて、みんな見たいというふうに思っていただけるんじゃないかなと思います」

Q:ハードな日程で、天皇杯からすぐに今日の試合を迎えましたが、天皇杯からかなりのメンバーを代えられました。今日のメンバーの構成の意図を教えてください。
「私が知っている限りでは、中2日、48時間でゲームに出ることは相当難しいです。メンバーがいなければ、そのまま同じ人間や18人で臨まなくてはならないと思いますが、我々にはプラスアルファで所属してる選手がいます。所属しているということは試合に出るということです。なので今日は試合に出てもらいました。コンディションはやはり良かったですね。疲れている選手、中2日で試合する選手よりもよく走るし、ボールも取れるし、得点も取れるし、守備は防げるし、そういう意味では判断は間違っていなかったなと思います」

Q:得点を決めた鶴野選手もそうですが、森山選手、三國選手らも、この大一番で非常に落ち着いてプレーをしていた印象があります。彼らの評価をお願いします。
「非常に良いです。まずここに立つまでにいくつか経験をしてきて、その経験がリーグ戦の鎬を削るような戦いであったり、タイトルは争っていませんが強いチームと戦ってるときに自分が出て、もちろんミスをしたこともあると思うんですけれど、そういう経験を今日は活かして落ち着いてやっているし、若くして堂々とプレーしていたと思います」

Q:鶴野選手をスタメンで起用されましたが、天皇杯では一矢を報いるゴールを決めて、監督も『チームはまだ生きている』とおっしゃっていました。ゴールを決めた彼の評価と成長ぶりについて教えてください。
「元々力を持っていますし、ゴールを決めるだけの能力があると思います。ゴールも素晴らしかったし、後半にもう1点取れたんじゃないかなというのは、評価は高いですけど、そこをもう一つ、どうにかならないかという。得点のところで言うと、そういうふうな評価ですけれども、全体的にチームの中で役割を全うしてくれた、あのポジションでの役割を全うしてくれたと思います」

Q:平塚選手なんですけど、シャドーの位置ということですね、
「そうでした?」

Q:これよろしいでしょうか?
「どうでしょう?(笑)」

Q:そこに置いたというところで平塚選手に求めていたところと、(途中交代は)怪我をしていたのかなと思いましたけれど、今の状態を教えてください。
「ポジションの役割というのを全員が理解しているので、ポジションが少し隣だったり、逆サイドだったりというところでずれたとしても、選手たちはできるようになっています。そんな中で彼の長所である左足のキック、そこからボールを受けて出していく、そういうプレーが彼の長所で、チームに貢献できるんじゃないかなという、そういう話もしながら本人にはそこにポジションを取ってやってもらうということでした。話をして、もちろん練習もしていました。非常に良かったと思います。彼の長所で、4-4-2のときの右サイドハーフをやったり、今日で言う右のシャドーをやったり、それはこれまでもやっているので、何ら問題なく、本人も受け入れて『分かりました。やります』と普通に出て行きました。良いプレーだったと思います。怪我の方は正確には分からないんですけれども、足が痛いような感じでしたね。なので交代しました」

Q:もちろんまだ第2戦があるので勝負はこれからだと思いますが、クラブ史上初の決勝進出に前進したことは間違いありません。その辺りに関してはいかがでしょうか?
「これまでも『初』ということが多くて、あまりびっくりしてないのが実情です。言い方が難しいんですけれど、更新していくことがたくさんあるので、嬉しいし、選手たちはやりがいを感じているし、今回も記録を更新するというところに来ているので、選手たちはいつも通りファイトしてくれるし、モチベーション高く臨んでくれています。みなさんの私達を扱ってくれる時間とか、紙面も含めて、そういうのが多くなっているのは非常に嬉しいことです」

[中倉一志=取材・構成・写真]

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