「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J2第18節 山形-福岡】「改善しなければならないことが多かったゲーム」/上島拓巳/セランテス

2020明治安田生命J2リーグ 第18節
日時:2020年9月9日(水)19:03キックオフ
会場:NDソフトスタジアム山形/2,080人
結果:モンテディオ山形 0-1 アビスパ福岡
得点:[福岡]遠野大弥(53分)

◎上島拓巳選手(福岡);
Q:なかなか自分たちの良さが出せなかったゲームだと思いますが、その中でも、一番大事な勝利をもぎ取ったという意味では、非常に大きな勝利だったと思います。どんなふうに試合を振り返っていますか?
「前半からなかなかシュートも打てずに押し込まれる時間が続いて、個人のミスも多かったですし、チーム全体としてなかなか上手くいかなかった前半だったと思います。ただ、その前半を0で終えることができたことで、後半にもう一度パワーを使っていこうという中で先制点が取れて、そこから1-0で試合を終えることができたというのは、自分たちの形だと思っています。ただ、内容がそこまでよくない中で、一番大事なものを手に入れることができたというのはポジティブなことではありますが、まだまだチームとしても、個人としても改善しなければならないことが多かったゲームだったと思います」

Q:ゴール前に押し込まれる時間帯も多かったですが、その中でグローリ選手、上島選手で高さを譲らず、しっかりと相手を跳ね返していたことが今日の勝因のひとつになったのではないかと思います。その辺りはいかがですか?
「スカウティングのところで、山岸選手と大槻選手のコンビネーションは警戒していたんですけれども、やはりそこにボールを入れてコンビネーションで崩されるシーンが前半から何回かありましたし、クロス対応でマークが少し外れていたところがあったので、結果として0に抑えられましたけれども、ディフェンダーとしてはすごく悔しいゲームでした。ただ、サッカーは結果がすべてなので、0で終えることができた、勝ちをもぎ取れたというのはポジティブかなと思います」

Q:山形はボールを動かすのが上手いチームですけれども、アビスパの戦い方を見ていたら、まずはブロックをセットして、行ける時にプレスをかけるといううように見えました。どのような考えで試合を進めていたのでしょうか?
「そうですね。しっかりブロックを作って、何が何でも前から行くというのではなく、狙いを持ったプレッシングはできていたのかなと思います」

Q:先ほどもおっしゃっていましたが、最後は5バックにして逃げ切りました。今までも同じ形で固く守っていますし、あの辺りはすっかりアビスパの形になったのかなと思います。
「5バックというのはシーズンの始めからやっていたわけではなくて、試合を重ねるごとに、勝ちを重ねるごとに自分たちの勝ちパターンになってきているので、監督も自信を持って5バックにできますし、自分たちも5バックになった瞬間に少し志向が変わるというか、リスクを減らして守りきるというパターンができてきています。これは継続しつつ、より精度を高めていければと思います」

◎セランテス選手(福岡);
Q:なかなか厳しい試合でしたが、セランテス選手が何度も見せたスーパーセーブがチームを救ったと思います。ご自身のプレーを振り返っていただけますか?
「今日のゲームがアウェイで難しいゲームになるということは、試合前にチーム全員で意識して入りました。前半、相手にいくつものチャンスがありましたが、それを0に抑えられたということが良かったと思いますし、そこで耐えられたことで後半の少ないチャンスをモノにすることができ、それが勝利につながりました。また自分自身にとっても相手を0で抑えられたこと、そして、いくつかのセーブでチームの勝利に貢献できたということは良かったと思っています」

Q:内容的には山形が上回っていたと思いますが、そういう試合で、しっかり結果を手に入れたということが大きかったと思います。チームの成長につながる試合だったと思いますが、いかがでしょうか?
「今日のように相手に支配されるゲームは過去にもありましたが、こういう試合では、自分たちにとって肝心なエリアに相手を入れさせないということが大事になると思いますし、相手にボールを持たれたとしても、自分たちの危険なゾーンに侵入させなければ失点する危険性は減ってくるので、そういうところをチームとして守っていかないといけません。逆に言えば、攻撃面で、いくらボールを支配していても相手のエリアに入れなければ点は取れないので、いかに自分たちにとって危険なエリアに入れさせないか、いかに相手にとって危険なエリアに侵入するのか、それが大事になってくると思っています。また、どんな状況であっても0に抑えるということも、チームとして常に意識しなければいけないことです。結果がすべてなので、いい内容のゲームではなかったかもしれませんが、結果として勝てたということは今後につながると思います」

Q:次につながるという言葉がありましたが、厳しい状況が続いていた中での2連勝ということで、チームにまた勢いが戻ってきそうな感じもあります。
「けが人が多かったことや、疲労困憊の選手がいる中で、なかなか結果が出なかったり、連敗したこともありましたが、今は状況も良くなってきて、チーム全体として戦えています。けが人も少ないですし、試合に出ている選手は、みんないいコンディションでピッチに立っているので、それがチームの好調の要因になっていると感じています。この先も難しい連戦が続きますが、チーム全員で乗り越えないといけないと思うし、我々には力があると思っているので、全員の力を合わせて、この2連勝の勢いをそのまま続けていきたいと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]
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