「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1-2nd第12節・湘南-福岡】「今日の勝利を生かして、残り5試合にすべてをかけていく」/井原正巳監督

2016明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第12節
日時:2016年9月17日(土)19:04
会場:Shonan BNWスタジアム平塚/9,826人
結果:湘南ベルマーレ0-2アビスパ福岡
得点:[福岡]金森(3分)、平井(15分)

◎井原正巳監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「いま、我々のチーム状況が苦しい中、今日のゲームに多くのサポーターが駆けつけてくれて、声援を送ってくれました。そのサポーターのおかげもあり、今日、勝点3が取れて本当にほっとしています。苦しい中での残り6戦という状況の中、対戦相手の湘南の順位がひとつ上ということもあり、まずは勝って残留の可能性を少しでも残して、次につなげていこうというところで、今日のゲームに臨みました。決して引くのではなく、アグレッシブに前から行こうという入り方をして、選手も、それに応えてくれて、前半はいい形でゲームに入り、先取点、そして、追加点といういい流れで、前半としては、いままでの中でもベストゲームではないかと思っています。後半は少し守りの時間が増え、危ないシーンもありましたけれども、今日は、選手が勝ちたいという気持ちをゲームで出してくれたと思います。久々の勝利でしたけれども、勝ち方、もしくは勝利の味というものを思い出してくれたのではないかと思っています。残り5戦、厳しい状況は変わりませんけれども、可能性がある限り残留を目指して戦い、今日の勝利を生かして、残り5試合にすべてをかけていきたいと思います」

Q:スタートした時は3バックのように見えましたが、先制点を取った後は4バックで戦いました。その狙いと、4バックの際に、三門選手をトップ下で起用した意図も併せてお聞かせください。
「ゲームプラン的には最初から4バックで行くというものでした。ただ、湘南はシステムに対して、非常に緻密にゲームプランを練ってくるチームなので、最初に3枚でスタートして、数分経ってから4枚にするというのはゲームプラン通りでした。その中で点を取ったので、そのタイミングで4-2-3-1に変えたということです。三門をトップ下で起用したのは、前からのプレッシングのスイッチャー役と言いますか、平井と連動して前からのプレスが効く選手ですし、今日は下がらずに前から行くということを彼が実践してくれることで、サイドハーフも含めて、後ろのラインも、非常にアグレッシブな前からの守備というものができるだろうという意図がありました。それを選手たちが、90分間、やり続けてくれたかなと思っています」

Q:選手の怪我の状態等もあると思いますが、三門選手トップ下起用は、選手たちが揃っていれば、以前から試したいと思われていたのでしょうか?
「前節も少しの時間、そういう時間があったんですけれども、前線の選手が、少し停滞気味だということもありますし、いい守備から、いい攻撃に入る時に、真ん中のところで、もう少し高い位置で奪いたいということを考えた時、三門はマリノスの時もトップ下をやっていますので、そういう意味では適任だろうと考えていました。また、奪ったボールを、いい形で間で受けたり、起点を作ったり、時間を作ることもできる選手なので、そういうところで、しっかりとゲームをコントロールしてくれていたと思います」

Q:下位同士の直接対決ということで、勝つしかない試合でしたが、試合を迎えるまでの1週間で、選手たちには、どのようなことを強調されたのでしょうか?
「どちらが残留したいかという気持ちの勝負になるという話はしましたし、きれいなサッカーで勝ち負けがつくとは思っていなかったので、泥臭くやれるか、どちらが最後まで走れるか、ゴール前に入っていけるか、体を張って守れるか、そういうところで悔いが残らないように、90分間、勝利のために戦おうということで、今日の試合を迎えました」

Q:残り5試合になりました。残留に向けて一番大事なこと、そして、残留に向けて改善したい点について、教えてください。
「本当に、毎試合、毎試合、当面の相手にいい準備をして、決勝戦のつもりで戦うしかないと思います。それぞれ戦う相手のチームスタイルがあると思うので、我々のストロングの部分を出しつつ、対戦相手をしっかりと分析した上で、我々の戦い方を決めていきたいと思っています。とにかく、後がない状況なので、相手チームを考えた上で、勝つ対策、勝つためには何が一番いいのかということをスタッフで話し合いながら、最終的な戦術を練っていきたいと思っています」

Q:シーズン全体を通して、残留できるチームと、残留できないチームの差は何だとお考えでしょうか?
「いろんな要素はあると思いますが、やはり、いかにしてゲームをコントロールして試合を運べるか、勝ちゲームを、勝ちゲームとして終わらせられるか。力のあるチームというのは、そういうコントロールを選手全員ができますし、勝負所を分かっている選手が多いなというふうに思います。我々は、いいゲームをしていても勝点を落としたゲームが、これまでにたくさんありますし、本当にちょっとした隙を突かれて敗れるというゲームの連続で、それで勝点を拾えなかったということがあります。本当に強いチームというのは、そういう隙を与えないし、勝つために何をしなければいけないのかということを、すべての選手が知っているし、90分間を通してのゲームコントロールというものが、しっかりしているなというのは、改めて、今シーズン、感じさせられているところではあります。もちろん、それだけではなく、いろんな要素がありますが、そういうところもすごく大事だなということを学ばさせてもらっています」

【中倉一志=取材・構成・写真】
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ