「football fukuoka」中倉一志

チームがひとつになった1年(鈴木惇)

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内容:練習後の単独取材
日時:2015年12月7日(月)
場所:雁の巣球技場

Q:改めて、今年はどんな1年でしたか?
「最後に怪我をしてしまって、チーム離れて、プレーオフ決勝戦のために大阪へ行く時には『明日試合が終わって自分はどうなるんだろう』と思っていたんですけれど、昇格して、みんなの顔を見たら、いろんな想いがこみ上げてきました。こうやってチームとしての結果が出せて、自分の数字もすごく残せたシーズンでした。ただ、得点とか、アシストは自分の取り組みの結果だと思ってやってきたつもりでしたが、改めて感じているのは、月並みな言葉ですけれど、本当にみんなのおかげだと感じています。いい集団、いいチームに、自分が上手くフィット出来たという気持ちが強いですね。そういうものも併せて、トータルで見たら、いい1年でした」

Q:怪我でチームを離れることになって、これで結果が出なかったら、鈴木選手も、中原秀人選手も、いろんなものが残ってしまうなと心配していました。
「怪我をしたことで、逆に冷静になれたというか、もちろん、悔しさが0だったわけではないですけれども、チームとして戦ってきたという想いがあったから、チームのために、少しでもリハビリを頑張っている姿を見せようとも思えたし、僕と秀人の関係だけではなくて、そういう『チームのために』という想いが、いろんなところにあったと感じています」

Q:今年は、それが一番強く感じられた1年だったように思います。
「その理由は『これだ』というひとつのものではなくて、いろんな要素が合わさっての昨日までの結果だったと思います。プレーオフ決勝戦も、最後まで昇格してくれると信じて応援することが出来ましたし、監督が最初に描いていた勝点の計算だとか、サッカーのスタイルがどうだったかは分かりませんが、監督を中心に、キャプテンの城後さんを中心に、本当にチームがひとつになったというのは、中にいる自分たちも感じていました」

Q:来年はJ1の舞台での戦いが待っています。
「そうですね。さっきも言ったように、いろんな要素があっての今年のJ1昇格ですけれども、間違いなく、自分たちは来年のJ1の中では一番下のチームなので、チームとしても、もっと良くしていかなければいけないところもあるし、チームとして良くなるためには、もちろん、1人、1人が良くならなければいけません。こういう結果になった1年ですが、全員が自分の中の100を出し切ったのかと言ったら、やはり、そうではないと思うし、プレーだけではなくてメンタル面でもそうだったと思います。そういうところを、現実と向き合うというわけではありませんが、それを見直して、間違いなく今年よりも努力しないと残留は出来ないと思います。逆に言えば、そうした自覚をチームとしても、1人、1人の中にもしっかりと持ってシーズンに臨むことが出来れば、残留も出来るし、J1に定着することも出来ると思います」

Q:まずはそこからですね。余韻に浸るのは1日、2日。来年に向かってスタートしないといけないですね。
「そうですね。僕は運よく、みんなより先に来年の準備が出来ているので、前向きに取り組んでいきたいと思います」

【中倉一志=取材・構成・写真】
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