川本梅花 フットボールタクティクス

【インタビュー】#浜崎拓磨「1回しかないチャンスだと思って臨んだ」【無料記事】J2第35節 #大分トリニータ 戦後のコメント

浜崎拓磨「1回しかないチャンスだと思って臨んだ」

明治安田生命J2リーグ第35節が9月26日に行われ、水戸ホーリーホックはケーズデンキスタジアム水戸で大分トリニータと対戦。16時キックオフの試合は、1-2で水戸の黒星となった。試合後、久しぶりに先発出場した浜崎拓磨選手に話を聞いた。

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――久しぶり(2018年6月2日、J2第17節・FC岐阜戦[0●4]以来)のスタメン。いろいろと考えることがあったのでは?

浜崎 そうですね、久しぶりのスタメンで……。大分さんは特徴的なパスサッカーをしています。どうやって守備の時にハメるかが課題でした。その辺は、後手を踏んでしまいました。

――スペースがあっても前に行かなかったのは、行かなかったからなの? それとも行けなかったからの?

浜崎 僕の中では、行けるシーンがなかったです。(茂木駿佑に)ボールを当てるのは良かったのですが、そこからFWに飛ばして、僕が前に走るシーンをイメージしていました。でも呼吸が合うシーンがなかったですね。試合が終わってから考えたら、もっと僕から声掛けをする必要があったし、クロスを入れられたのではと振り返ってしまいます。そこは、僕の課題ですね。

――右サイドバックをやっていて、相手のサイドの選手はタッチラインに張っていたけど、そこは気になったの。

浜崎 そこの相手をもう少し動かせるようなポジションを取れたら良かったのですが。

――水戸はゾーンで守っているから、必然的にボールの逆サイドは空くよね。そこで、相手はボールのサイドとは逆の方へロングパスを出してくる。例えば、左のジエゴのところにボールがあったら、浜崎くんは左寄りにポジショニングするよね。大分の選手がボールを大きく右サイドに出したら、今度は浜崎くんは右寄りにスライドすることになる。つまり、浜崎くんは、左から右にスライドすることになる。そこはうまく行っていたの?

浜崎 そうですね、ボールの逆サイドは捨てるというイメージを持ってはいました。でも、もっと僕が早く反応してスライドできたら、相手に余裕を持ってボールを持たせなくても良かったと思います。相手に自由にやられていたので。

――公式戦から遠ざかっていたことが、プレーに迷いが出た原因かな?

浜崎 練習試合では、僕の課題は守備面なので、そこを取り組んでやっていました。チャレンジ精神というか、練習と試合は違うものなので、しっくり行きませんでした。でも、あそこでのやり方を考えて、練習でやっていることを、やりきるしかないです。

――浜崎くんが実戦から遠ざかっているのかなと感じたのは、ボールを持ち、余裕がある時にクロスを上げたにもかかわらず、ボールがゴールバーを超えて流れた時です。いろいろとフィットしなかったのかな。

浜崎 結構、余裕がなかったですね。焦ってしまいました。僕の良さは、そんな場面でも落ち着いてプレーできることだと思っていたので、とても悔しいですね。

――そうしたことを踏まえて、次に試合に出られたらどう取り組む?

浜崎 もう少し落ち着いて、ゲームに入っていけるようにしたいです。今日に関して、後ろ向きで相手を追うようにプレーしてしまうシーンが多かったので、もっとオープンな状態で相手を止められるようにしたいです。

――ボールの出しどころがなくて、ボールを後ろに戻すのは、プレーしていてストレスを感じるよね。

浜崎 感じますね。ボールが入った時に、タイミングよくFWと目を合わせるとか、僕のファーストタッチでFWを動かすとか、そういうのは僕の特徴的なプレーだと思うんです。だから、難しかったですね。

――自分の特徴的なプレーができなかったのは、それだけ相手の出足が早かったことが関係している?

浜崎 いや、相手の出足が早い方が僕はやりやすいんですよ。あえて相手に来させて、味方に当てて抜け出すとか。それが、今日は完全な僕の個人的な焦りで、悔しい試合になりました。

――自分ではこの試合、何点くらいは付けられる?

浜崎 点数を付けられないくらい悪かったです。

――昨季から見ていて、浜崎くんはクロスの正確さが売りだと思っているから、どうして今日はうまく行かないんだろうと考えて見ていたんだ。

浜崎 ほんと不甲斐ないです。僕のメンタルとかそういう部分があるんだと思います。

――試合への入り方は、次への課題になったね?

浜崎 そうですね。練習で自信を付けていくしかないわけで。それを身に付けていたつもりでいました。練習では感じられない雰囲気もありますから、1回しかないチャンスだと思ってこの試合に臨みました。そこで結果を残さない限り、生き残っていけませんから。試合に出て慣れるのがいいのでしょうが、なかなかチャンスが来ない現状で、結果を残せなければ、プロとしてやっていけないと思っています。実力のある相手に対して、1本1本のパスやクロスを大事に上げたいと考えていました。でも消極的でした。コンディションは良かったのに。

――ところでFC大阪から来たんだよね(2016年まで所属)。僕はラインメール青森やヴァンラーレ八戸の試合を取材してJFLの試合を見ていますが、あのクラスからJ2の水戸へは、すごいステップアップになったね。

浜崎 練習参加のチャンスをいただいて、そこで(強化部長の西村)卓朗さんに声を掛けてもらったので、結果を出して恩返しをしたいです。

川本梅花

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