川本梅花 フットボールタクティクス

【インタビュー】#木村祐志「サポーターの気持ちに答えたかった」【無料記事】J2第35節 #大分トリニータ 戦後のコメント

木村祐志「サポーターの気持ちに答えたかった」

明治安田生命J2リーグ第35節が9月26日に行われ、水戸ホーリーホックはケーズデンキスタジアム水戸で大分トリニータと対戦。16時キックオフの試合は、1-2で水戸の黒星となった。試合後、水戸の背番号10番・木村祐志選手に話を聞いた。

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――前半にボールを持てた時間帯があったけど、あれは、ボールを持たされていたという感覚だったの?

木村 持たされているというよりも、ボールを回している感覚の方が強かったです。

――相手はすぐに引いて来たけど、水戸がボールをGKまで戻したら、すぐにラインを上げてきた。相手はラインを引く時と上げる時のバランスがうまかった。水戸はプレスに曖昧さがあったよね。

木村 向こうは無理して攻めてこなかったですね。そういうところで、もう少し前から引っ掛けてボールが奪えたら、シュートシーンが増えたと思います。前に行く部分と自分たちが引くというバランスが取れていませんでした。もう少しはっきりしないとダメだと思います。

――はっきりできなかった理由は?

木村 前に行きたい選手と引きたい選手がバラバラだったからです。

――前からプレッシャーを掛けてボールを奪うやり方に、選手たちの意思統一はあったのだろうか?

木村 基本的には、チームとして前からボールを奪いに行くということを言っていました。はがされたら後ろに引くということも同時に話していたので、そこが曖昧だったのだと思います。いつ引くのかというタイミングですね。後ろの選手は、リスクを考えて「ダメだったらすぐに下がりたい」というのがあった。前の選手はプレスに行きたいため、意思の乖離(かいり)があったと思います。

――木村くんとしては、行きたいという考えがあったの?

木村 もう少し行けたのかとは思いました。

――変則的なやり方をする大分のサッカーは、プレスに関してやりやすいの?

木村 もっと前から行ってもいいと思います。相手には、ものすごくスーパーな選手がいるわけではない。それだったら、前からハメてパスコースを切らせるくらいの方がいい。

――FWの2人、サイドハーフの2人がプレスに行っても、サイドバック(SB)の選手はプレスをするために上がってこなかったね。

木村 あそこでひと呼吸おかずに、プレスに行ってくられたら良かったです。

――ほんと、そうだよね。

木村 僕がプレスに行ったのに、ジエゴが前に行かないから、結局、僕が後から追っかけることになった。

――そうだよね、そうなっていたね。

木村 外から見ても、そう感じていたのなら、中の選手も同じように感じていますよ。

――それは両SBに言えることだね。

木村 そうですね、自分のスペースを守っていると言っても、ボールを奪えてしまえばいいという話だって出てくる。相手が蹴られない距離まで寄せてしまえば対処できる。さっき、このインタビューの前に大分の選手と話をしていて「水戸のSBがプレスに来なかったから自由にできた」と言っていましたからね。

――大分の選手が言っていたんだ。

木村 (背番号)7番の選手(松本怜)です。そのことはジエゴ自身にも理解してほしいし、僕を含めてほかの選手が伝えないとならない。言ってあげないと。

――少し前までボールをもらうために下がってプレーしたけど、最近は、あまり下がらないようにプレーしているの?

木村 今日はボールは回っていたけど、攻撃陣が下がってボールをもらいに来ていたんです。引かないようにして、4人いればいいのに。今日は4人中2人が下がってしまっていた。なるべく下がらないように、ビルドアップできたらいいんですが。

――J1ライセンス交付されたね。木村くんのプレーに影響はあった?

木村 自分というよりは、サポーターが横断幕を出していたので、サポーターの気持ちに答えたいと思ってプレーしていましたけど、サッカーはそんなに甘くないですね。気持ちだけでどうこう、というのはあれですけど、いつも一定であるように思ってやっています。

川本梅花

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