【無料公開】最高のロケーションでJ3を愉しむ週末(2018年3月17日@ミクスタ)
J1とJ2に続き、先週にはJ3も開幕。前節、試合がなかったギラヴァンツ北九州は、この日がホームでの開幕戦となった。ちょうど折も折、前日に福岡でTV出演の仕事があったので、これ幸いとミクニワールドスタジアム北九州へ。昨年オープンした、この素晴らしいスタジアムをようやく拝むことができた。思えば4年前は、こんなコラムを書いたっけ。この日の相手はFC琉球。九州リーグ時代からのライバルである。
- 小倉駅から徒歩10分で目的地に到着。4年前に訪れた時、ここは殺風景な駐車場だった。
- バックスタンドの向こう側には関門海峡を臨む。ここは駅チカだけでなく海チカでもある。
- これがミクスタ名物「海ポチャ」対応用の光進丸。試合前にもきちんと紹介されていた。
- ゴール裏最上階から見たピッチ。かなり傾斜があって、ミラノのサンシーロを想起させる。
- 海が近いために塩害が心配されるミクスタだが、近隣の工場からの煙害も気になるところ。
- 北九州のマスコット、ギラン。この日、お母さんと訪れた最年少のサポ候補とご対面。
- 北九州は19分、琉球に先制されるも、30分に前田央樹のゴールで同点に追いつく
- 元「鹿島の10番」として知られる本山雅志は、この日はスタメン出場で59分までプレー。
- その本山と入れ替わるように出場した、同い年の播戸竜二が74分に決勝ゴールを挙げる。
- 結局、1−2で北九州はホーム初戦を勝利で飾れず。この日の入場者数は4503人だった。
昨シーズンの北九州の平均入場者数は5939人。J3では堂々の1位であった。しかし今季の開幕戦は、晴天だったにもかかわらず5000人超えには至らず、試合も敗戦。それでも、試合にブーイングはほとんど聞かれなかった。この日ミクスタを訪れた人々の多くは(とりわけ初めて訪れた人は)、むしろ「また来よう」と思ったのではないだろうか。
せっかく素晴らしいスタジアムが完成したと思ったら、北九州はJ3に降格。当初はどうなるかと思った。しかし実際に取材してみると、ミクスタはカテゴリーの違いを意識させることなく、むしろエンターテインメント空間として十全に機能していた。スタンドからピッチが近いこと。関門海峡を臨めること。そして何より、駅から歩いて10分のアクセスであること。ミクスタは、今後の地方クラブのスタジアムのあり方を明確に示す、最高のロケーションであった。
<この稿、了>