緩和政策が進むドイツで1泊2日の旅行をしてみた。観光業界ではどのような対策が取られているかをリポート。

駅構内はマスク着用
▼ ドイツ便りVol.5
交通・宿泊機関の衛生対策はどうなっているのだろう?
6月1日から12日までドイツではプフィングステンという2週間の休暇をとる地域がある。日本語訳で聖霊降臨祭を意味するキリスト・カトリック系の祝祭日だ。ドイツでは州ごとに学校の休みが定められることもあり、僕の暮らすバーデンビュルテンブルク州やバイエルン州などはカトリック系が多いことから学校はお休みに。
ドイツ全土の休日ではなくて、休みを取らない州もあるというのは、日本育ちの僕からしたら最初はやっぱり驚きだった。
さて、例年であればこの時期に合わせて休暇を取り、家族で旅行に行く友人が僕らの周りにも多いが、さすがに今年はみんな二の足を踏んでいるというのが現状なのかなと思われる。
緩和政策が進み、一応国内であればホテルもペンションも再び観光客を受け入れるようになっている。博物館や動物園、遊園地といった場所も再オープンされているが、実際まだ制限もあるとのことで、どこまで楽しめるものなのかまだ分からないことの方が多い。
時間とお金をかけて行くのに、制限が多すぎて逆にストレスが大きくなるならもったいないと思うのは自然な心理かもしれない。
そんな中、僕ら家族は先日1泊2日でミュンヘンへ行ってきた。次男のパスポートが切れるのでミュンヘンにある総領事館に行かねばならないという事情があったため、家族旅行を兼ねてというパターン。
ドイツには何か所かこうした外務的な手続きをしてくれる機関があるのだが、僕らが暮らすフライブルクの管轄はミュンヘンの総領事館なのだ。同じような機関はフランクフルトにもあるし、ミュンヘンまでは電車で4時間30分のところ、フランクフルトへは2時間で行けるけど、管轄外なので対応してもらえない。
こればっかりはしょうがない。
いずれにしてもたぶんこの用事がなかったら、近場の町まで足を延ばすことはあっても、電車を乗り継いでミュンヘンまで行こうとはしなかったかもしれない。
不安がないわけではないが、だからといってガッチガチの状態だとせっかくの旅行も楽しくない。除菌シート、除菌ジェル、マスクなど準備万端。気を付けるところはしっかりと気を付けて、あとは可能な限りのんびり楽しもうというスタイルでいくことにした。
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