なぜOnFieldDecisionでPKという正しいジャッジを出来なかった?「榎本(一慶)さんは試合中でも凄くコミュニケーションをとってくれるレフェリー」(太田宏介氏)【水戸ホーリーホック×V・ファーレン長崎審判団批評】
サッカーの競技規則は、他の多くのチームスポーツのものと比べ、比較的単純である。しかしながら、多くの状況において「主観的な」判断を必要とし、審判は人間であるため、必然的にいくつかの判定が間違ったものになったり、論争や議論を引き起こすことになる。
人によっては、これらの議論が試合の楽しみや魅力の一部となっている。しかし、判定が正しかろうと間違っていようと、競技の「精神」は、審判の判定が常にリスペクトされるべきものであることを求めている。
試合において重要な立場である人、特に監督やチームのキャプテンは、審判と審判によって下された判定をリスペクトするという、その試合において明確な責任を持っている。
審判やその他の試合参加者に競技規則を教育する方々は、次のことについて強調する必要がある。
〇審判は、フェアで安全な試合が行われるよう、競技の「精神」に基づいて競技規則を適用するべきである。
〇誰もが、審判は人間であって間違いも犯すことを想い起こし、審判とその判定をリスペクトしなければならない。
語られていないが、ラストワンプレーまでのレフェリングは『ゲームの着地』に向けた順当なフライトだった。
太田宏介氏が「榎本さんは試合中でも凄くコミュニケーションをとってくれるレフェリーで、凄く僕も助けられました」と解説したように、笑顔で選手のエキサイトを未然に防いでいた。
3分という早い時間帯に得点が生まれたが、ゲーム自体は非常に落ち着いた立ち上がり。ファウルも少なく、そこまで激しさもない。
そんな中で10分、部位と程度は軽かったが、あきらかに遅れたスライディングをした秋野に注意を与える。カード基準もそこまで低くなく、コンタクトもJ1基準同様に神経質にならない。22分が最たる例で選手たちとシンクロしている。
32分、サイドを突破された所をファウルで止めたモヨマルコム強志にSPAで警告。40分にもフリーランニングをファウルで止めた田中にもSPAで警告。
42分の接触も、ホーリーホック選手がスリップしてからであり、「レフェリーよく見てるな」(太田氏)。アディショナルタイム(AT)1分のスムーズな試合をディレクションした。
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