石井紘人のFootball Referee Journal

愛媛FC×鹿児島ユナイテッドの萱沼へのPKはオフサイド?ベガルタ仙台×サンフレッチェ広島の金とヴィッセル神戸×鹿島アントラーズのダンクレーはハンドリング?FC岐阜×ツエーゲン金沢の山岸の幻のゴールはプッシング

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まずは愛媛FC×鹿児島ユナイテッド戦の53分、萱沼がペナルティーキック(PK)を獲得したが、そもそもで「ボールを受けた萱沼のポジションはオフサイドなのでは?」という声があがった。

原博実Jリーグ副理事長や平畠啓史氏と同様に、扇谷健司JFAトップレフェリーグループマネージャーも「(画像を使い)オンサイドで良いと思います。試合中に主審と副審もコミュニケーションをとり、副審は自身を持って、奥に一人残っていたと主審に伝えた」と明かし、三上正一郎主審とイ・サンギ副審のナイスジャッジと一致した。

 

続いてFBRJでも取り上げたベガルタ仙台×サンフレッチェ広島戦の59分、サロモンソンのシュートブロックした金の左手(参照リンク)、「これは難しい」(原氏)シーンだが、

「ハンドリングではない。意図を持っていれば、右腕が上がってくる。ボールにチャレンジし、バランスをとるための左手。スローで見ると、腕に当たっているものは、ほとんどがハンドリングに見えてしまう」(扇谷氏)と飯田淳平主審の判定を支持した。

 

同様にヴィッセル神戸×鹿島アントラーズ戦の39分、レオシルバのドリブルを倒れたダンクレーが右手で止めたシーンも

原氏は「ダンクレーは本能的に顔を守っただけで、意図はなかったと思う。本人に聞いてみたい」と評し、扇谷氏も「倒れた後に、立つ時には腕が前に必要です。この時、ダンクレー選手は躓くという自分の予想しない動きをしてしまった。腕もそういう動きだと思います。おそらくスローで見ると行為が悪く見える。また、レフェリーが正しいポジショニングからジャッジしている」と西村雄一主審の判定を支持する。

 

ラストはFC岐阜×ツエーゲン金沢戦の90分のシーン。「家で見ていたんですけど、この後がゴール前の醍醐味なので、同点に追いつくのかどうかを見たかったというのがある。で、ファウル自体も、そこまでの接触はない。これはプッシングまではいかないのでは」と原氏が疑問を呈した。

だが、扇谷氏は「左腕のプッシングです。小さな接触ではありますが、横からと背後からでは人間に与える影響が違う。ジャンプした瞬間に押されると、エビぞりのようになる。レフェリーのポジションも間が見える良いアングルにいる」と谷本涼主審の判定は受け入れられると審判側の見解を語った。

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