2024年長崎県選手権決勝戦レポート:したたかに堅実に。勝負のポイントと抑えた戦いで重工が鎮西学院大を下し2連覇を達成。天皇杯長崎県代表権を獲得する
5月11日、長崎サッカー界の聖地「トランスコスモススタジアム長崎」で天皇杯長崎県代表決定戦を兼ねる第35回長崎県選手権決勝戦が開催され、昨年の同大会覇者でシードの三菱重工長崎SCが鎮西学院大学を破り大会連覇を達成した。
開始から長いボールを使い相手陣内に押し込んでからゲームを進める重工と、セカンドボールを回収してカウンターを狙う鎮西学院大。昨年の県選手権で2チーム対戦したときと同じ流れで試合はスタート。当時の鎮西学院大は押し込まれたまま低い位置でのビルドアップを繰り返して、重工の攻勢を許し敗れているが、今回の鎮西学院大はカウンターでひっくり返す割り切りを見せた。昨年の反省を生かしていたのだ。だが、思うようにセカンドボールを回収できず、カウンターは単発的なものとなってしまう。
これに対してサイドを広く使う重工は、20分過ぎから徐々にチャンスシーンを増加。17を起点に素早い展開から11、15が攻めていくと、35分に11のクロスからゴール前でヘディング。これをGK13がキャッチして防いだ鎮西も、38分にセットプレーから5が決定的なシュートを放つも、今度は重工の1がストップ。
鎮西学院大の右サイド19に手を焼いていた重工は、後半から左サイドの前後2枚を一挙交代。その後もサイドを使って攻める重工は、52分に立て続けにシュートを放っていくが、ここは鎮西学院大の17が連続クリア。
このあたりから暑さのために消耗戦の様相を呈してくるが、交代やファウル、ジャッジへもうまく対応する重工に対して、焦りを見せる鎮西学院大。「もっと相手に仕掛けていく、ボールを前に運ぶ、怖がらずにボールを受けるというところは、もっとやっていかなければ」と神崎大輔監督が振り返ったとおり、鎮西学院大はスペースを突いたカウンターを見せながらも、本来の連動性を出しきれない。
「チームの約束事として全員が連動して動くというのがありますが、今日はそれができなかった。もう1つ早く味方にボールをつけて、自分がそれにもう1回関わるとか、そういうプレーがなかった(鎮西学院大:本川瑠空)」という中、66分にやや微妙なジャッジながらも重工はPKを獲得。これを井原京佑が落ち着いて決め先制点を奪った重工は、その後もしっかりと時間を消化して鎮西学院大の攻撃をかわし試合を終了。体力で勝る大学生に経験という武器を活用した重工が大会連覇を達成した。
reported by 藤原裕久