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【2021年度長崎県選手権レポート】三菱重工vs.長崎総合科学大学~まさかの逆転劇!3点差をひっくり返した重工が長崎総大をくだす~

4月18日、長崎市の市営ラグビー・サッカー場で、長崎県の第1種登録チームの王者と、天皇杯長崎県代表を決める『2021年度 第32回 長崎県サッカー選手権大会(天皇杯 JFA第101回 全日本サッカー選手権大会 代表決定戦)』が行われ、三菱重工長崎SCが長崎総合科学大学に5-4で勝利した。

2度目の大会優勝を狙った長崎総合科学大学(大学代表)

過去最多10度の大会優勝を誇る三菱重工長崎SC(社会人代表)

前半にゲームを支配したのは長崎総大だった。ラインを高く上げて、サイドを広く使いながら背後を狙う重工に対して、前半11分に個の突破を生かした速攻から柏木澪弥が先制弾。1点を追う重工は、成瀬美喜人を起点に、栗原茂樹や吉川稜也の突破で反撃を試みるが、アタッキングサードで精度を欠き、1トップの城臺映伍まで良い形でボールがつながらない。

逆に、中村聖鷹の突破や堤瑠希弥のインターセプトを武器に、ボールを持って戦える長崎総大は、32分と45分に下地春也がゴールを奪い、前半を3-0にして折り返す。3点差をつけられた重工は、後半から攻撃の圧力を高めようと、この日ベンチスタートとなっていた平野皓巴を投入。これで前にもう一つ攻撃の起点が作れるようになったものの、GK濵田翔平が相手と交錯し負傷交代するアクシデント。それでも前に出ることを止めない重工は、60分に城臺のゴールで1点を返すが、長崎総大は下地がハットトリックとなるゴールを決めて7分後に再び3点差。

ここから試合を締めに入る長崎総大に対し、重工は71分に藤川丈のゴールで2点差に詰め寄ると、主力を次々下げていく長崎総大の乱れを突くように攻め込み、アディショナルタイムに栗原が1点差となるゴールを決め、さらに成瀬が押し込んで同点4-4とすることに成功。勝負は延長戦へともつれ込む。

主軸がすでにベンチへ下がり、まさかの同点劇に動揺が隠せない長崎総大に対し、同点で意気上がる重工は、延長戦後半の113分、CKから武富海希がヘディングを叩き込み、ついに勝ち越しに成功。そのまま5-4で試合を終え、重工が前年覇者、MD長崎の待つ決勝戦進出を決めた。

reported by 藤原裕久

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