【グラスルーツ】昨日まで知らなかった人とすぐにチームメイトになれる。サッカーが生み出す大きな力を改めて感じた
▼ ケルン滞在となったいきさつ
3月下旬にU15ドイツサッカー研修をアテンドした。僕が担当したのはトレーニングができる現地クラブの手配と通訳、1時間前後のパーソナルトレーニング×2、ブンデスリーガのチケット手配、あとはオフ日のレクリエーション提案。
勝手知ったるフライブルクではなく、ケルンを滞在先にしたのは、いろんな理由があったからだ。
当初小学校高学年から中学校3年生までで5人前後募集をかけ、僕が監督を務めるSVホッホドルフU15で受け入れる予定だった。僕がプランニングするトレーニングを現地の選手と一緒にして、紅白戦を企画したり、プラスで参加者だけでの個別トレーニングをするのをイメージしていた。
ただ、こちらでも記事をアップしたように、クラブ内での空気感がどんどん不思議な感じになってきている中、新しい育成部長とどうにもかみ合わせが悪いまま。僕も監督を退いて、コーチとしてサポート役に配置変換したり。
これではせっかくのドイツ滞在を最大限に楽しんでもらえない感じになってきてしまった。
また今回は最終的に14歳の中学生が一人で参加となったのだが、そうなると男子チームよりは女子チームで受け入れてもらえた方がいい。そうなると女子チームで監督をしている知人・友人にお願いをする必要が出てきて、そうなるとフライブルク界隈で開催するのは難しそうだった。フライブルクにも女子チームはあるけど、多くはないし、信頼できる指導者とのつながりはない。
ケルンには安心して相談できる女子サッカーの指導者がいたので、ではケルン開催としましょう、となった運び。その方はとても優れた人間性で、人望が熱く、仕事も丁寧。ただそのため需要もとても多い。ちょうどドイツ滞在となった日取りは、日本からのチーム受け入れで対応ができないとお返事をもらった。
そこからさらに予定を変更して「やっぱりフライブルク」では、二転三転すぎるので、ケルン界隈で他の練習参加できそうな女子チームを探してみることにした。ドイツ歴24年ともなるとどのリーグに属しているか、どんなクラブか、どんな人が監督をしているかは、ホームページでの情報、またメールや電話のやり取りである程度チームの空気はわかるようになっている。
ドイツの全サッカークラブの情報がわかるFussball.de(https://www.fussball.de/homepage#!/)で検索をかけて探していると、ひとつのクラブにピンときた。そこは以前に池上正さんのドイツグラスルーツ指導者研修で試合見学に訪れたクラブだった。試合会場の雰囲気からは、クラブの気質や取り組みが少なからず感じられる。
その時はU13の試合を見学したと思うが、温かい雰囲気で、楽しそうに、でも本気でサッカーをやっている子どもたちが印象的だったのを思い出す。
クラブホームページにあった連絡先から監督にコンタクトをとってみたら、すぐにとても丁寧で、好意的な返事をもらえた。ここはたぶんあたりだ。僕の直感がそういっている。
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