【記者会見 J1第6節 福岡-FC東京】「当然ピンチもあったがしっかりと勝利に値するゲームができたのではないか」/金明輝
2025明治安田J1リーグ 第6節
日時:2025年3月15日(土)14:03キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/7,721人
結果:アビスパ福岡 1-0 FC東京
得点:[福岡]安藤智哉(95分)
◎金明輝監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「試合前は雨がたくさん降っていましたが、少し止んだり、また降ったりというようなお天気で、そういった中でも、たくさんのサポーターが我々を後押ししてくれたことにまず感謝したいと思います。ホームで初勝利できたことでほっとしていますし、やはり上位を狙う、タイトルを取るという中で、ホームで弱いチームはそういったところに行けないというところで、選手たちも自分たちにハッパをかけていました。本当にFC東京さんは強敵ですが、始まりから飲み込むぐらいの圧力とハードワーク、そして切り替えの速さだったり、カウンターの速さだったり、そういったところで、当然ピンチもありましたが、しっかりと勝利に値するゲームができたのではないかと考えております」
Q:3連敗と苦しい立ち上がりから3連勝。しかも、直近の3つは得点こそ1点でしたけれど、内容はやりたいことがやれているし、3試合とも無失点です。いよいよ本来の力を発揮し始めたのではないかという印象があります。その点についてはいかがでしょうか?
「攻撃的だとうたいながらやっていて1点しか取れていないので、なんとも言えないですが、シュートを打てばいいというものでもないですし、やっぱり打たないと入らないので、シュートを打てるゾーンまでしっかりと入っているということと、速報では今日もシュートを20本近く打っているというところで。でもこればっかりは最後のところなんで、選手の判断だったりをしっかりと尊重しつつも、じゃあ振り返ってみて、より冷静に何ができたかというところを、もう1回振り返ってみて、より質を高めて、また次につなげたいと思っております」
◎やはり、今日は安藤選手だと思います。終盤は守備だけじゃなくて、前へ出てボールを捌いてチャンスを作り、最後は自分で決勝ゴールを決めました。彼の今日の評価をお願いできますでしょうか?
「個人的な評価で言えば、本当に日に日にJ1の選手になってきているなと。本当に器用な選手で、あのサイズで足元もあるし、配給もいいし、そういった部分で終盤は活躍してくれました。田代選手から安藤選手へと、センターバック同士のクロスからのシュートだったので僕自身も驚いていますが、その間にウェリがいて、やはりサイズ感が気になるというか、ウェリに相手のスリーバックの全員が少しつられて、多分、ウイングバックの小泉選手と競ったのかな。やはりそういった形で繋がっていくんですね。本当に選手たちが絶対勝つんだという強い気持ちを出した結果だと思います」
Q:シーズン当初は、前線の選手の組み合わせだったり、前線の選手に守備を求めるのか、攻撃を求めるのかというところで、1つ悩まれていたかと思いますけれど、その答えが出てきたのかなというふうに思います。ここ3試合は、北島選手のポジショニングや彼の活躍も大きいのかなと思いますが、その辺での前線の守備であったり、攻撃のバランスみたいなところが監督の中で何か落とし込めた、納得ができるようなもの、答えが出たのかなと思います。そのあたりのことを教えていただけますでしょうか?
「すいません、お言葉返すようですが、開幕からの3試合に負けましたが、内容に関しては悲観的に捉えてはいなかったです。結果がそうであったということでした。今日のゲームも、『もしかしたら』『1点先に取られていたら』というシーンもありましたので、今日の結果がひっくり返っている状況もなきにしもあらずという認識もあります。それが始まりの3試合だったということです。
やりたいことも含めて、少しずつですが微調整していけたところが試合には繋がっているところも当然ありますし、負けたから悪い、勝ったからいいというような考え方ではやってはいませんが、やはりプロの世界なんで、おっしゃるようなもどかしさは常に持ちながらやっています。」
Q:先ほど田代選手から安藤選手に上げたクロスボールに合わせたヘディングシュートに驚かれたというお話でしたが、安藤選手がカウンターに合わせて上がっていったのは指示だったのでしょうか?それとも本人の判断だったのでしょうか?
「いや、振り返って(映像を)見ないと分からないですけれど、なぜあそこにいたのかというのは僕も分かりません。セットプレーの崩れでもなかったような気もしなくもないし、申し訳ありません」
Q:得点シーンの少し前の相手のクロスを跳ね返してからのカウンターだったので、指示じゃないと上がらないだろうなと思っていました。
「そうですね、『指示』と言っておきましょう(笑)」
Q:3連敗中は最終ラインの守備の負担が増していて、センターバックの選手がイエローカードをもらうことも多かった印象です。ところが、ここ3試合は失点もありませんし、今日は後ろの選手がイエローカードをもらうようなことはありませんでした。守備が安定したことによって攻撃にもパワーを注げるというとこもあると思いますが、その辺りいかがでしょう?
「アグレッシブにボールを奪いに行く守備をしているので、どうしても際のギリギリのぶつかり合いが生まれてしまってカードになっているというところがありました。また、保持してる時間もあるので、ボールを持っている時は基本的にはカードをもらうことはないので、そういったところにも起因しているのかなと思います。
勝ったから話せることもあるし、負けていたら話せないというところもあるので難しいですね。表面上の勝った、負けた以外のところ、プロセスも含めて大事なのですが、やはり勝ちながら修正できれば一番いいと思っています。やりたいことは表現できている中でも、まだまだ物足りなさがあるところもありますし、選手たちも満足してません。そういった中で今後も進めていけたらなと思っております。」
[中倉一志=取材・構成・写真]